第8話 入学式 Ⅱ
入学式開始まで20分。すると湊の前の席に座っいる人が振り返り声をかけてきた。
「あの、
「まぁ、そうだけど」
「名前なんて言うのですか?」
「氷渡湊です。よろしく」
入学式では、ほとんどの人が初対面のため喋っている人がいない中、話しかけてくる堀北という女が内心めんどくさいと湊は思っていた。
「あの、湊って呼んでもいい?」
「別にいいけど・・・・・・」
「やったー!私のことは風花でいいよ」
「あぁ、分かった・・・・・・ よろしく、風花」
「なんで湊はこの学校に入ろうとおもったの?」
「特に入りたくて入ったわけじゃない。しょうがなく入ったって感じ」
「そうなんだ」
「というより風花はなんでそんなフレンドリーに話しかけてくるの?」
「入学式の時に友達作れたらいいなって思って」
「同じクラスになるかも分からないのに?」
「同じクラスにならなくても同じ学校だから何かあったら協力できるじゃん。それにもしかしたら同じクラスになるかもだし」
風花は満面の笑みで応えた。
「じゃあ、なんで俺なんかに声かけてきたの?もっと話しやすそうな人いっぱいいるのに」
風花は首を傾げながら答えた。
「なんか湊とは長い付き合いになりそうな気がしたからかな」
「そうなったらよろしく頼むわ」
風花の第一印象はよく喋る子ということもあって正直強そうには見えなかった。しかし、推薦者ということもあって湊はもしかしたら推薦というものは強さではないのかもしれないと思っていた。
風花と話しているうちに入学式が始まろうとしていた。
入学式が始まろうとしているのに先ほどから人があまりいない増えていない。どうやら入学式は新入生と先生、そして役員として来ている上級生しかいないらしい。
すると1人の男性が壇上に上がってきた。
「こんにちは。国防魔法大学附属高等学校の生徒会長をやっております。
生徒会長というだけあって相当の実力の持ち主だとは思うが、3年生ということで関わる機会はないだろう。
めんどくさがりの湊だがこの人とは戦ってみたいと少しばかり思っていた。
生徒会長の挨拶が終わった後、何人かが話をしたいたがどうでもいいと思い湊はほとんど聞いていなかった。
ひとまず入学式が終わった。
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