5
ダンテの過去。
父親に育てられたが愛された事は無かった。
英才教育を受け、振り向いてもらおうとしていた。
だがそんな事では振り向いてもらえないのが分かった。
「妾腹の子」ある日聞いてしまった。
それというもの成長した彼は魔法を使える事を知り、この世界を変える決心をしたのだ。
「救わなきゃいけないんだよ。こんな世界なんて」
チェス盤の黒のナイトがビショップ
を飛び越えてキングをとった。
「ギュスターヴ、君もそう思わないか?」
チェスに負けたギュスターヴはくっと唇をかんだ。チェスに負けたからじゃなくて自分達がまた何も出来なくなってしまったのが悔しかった。
グングニルを手に入れなければならない!
「分かってるねもし手に入れられなかったら」
ダンテの言葉にはっとなるギュスターヴ。
「わっ分かってる。だからお願いだ」
ダンテはふんと鼻をならす。
「この駒にも役目がある」
ポーンをウインナーでも掴むように持ち上げるダンテ。
「こいつは最初にニマス進める、貴様も先を読んで進んでみるんだ」
ポキリとポーンの丸い部分を折った。
ぎっと、皮の椅子に深く座ったダンテはタバコを取り出した。
するとギュスターヴはマッチを取り出す。
「そういう事だ、出来るじゃないか」
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