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「「グングニルだとぉ。伝説の英雄武器タリズマンが何故こんな所に」」

 ぐちょぐちょの球体いわゆるぐちょきゅーが男性と女性を合わせた声をふるわせる。

 見るからに苦しそうだ。槍に穿たれた場所から黒い物体がぷしゅっと音をたてて流れ落ちる。

 血であろうか?

 「ダークウィッチ、お前達は最初の星ーー所謂マルドゥクーーを汚して地球にやってきた」

 はっきりとした男性の声が聞こえる。

 なんと空中に浮いていた。その隣にも誰かいる。



 「「違う、我々は盗まれた魔法の力を取り戻すためにここに来た、そしてヘカテの加護によりこの者どもを消し去るために来たのだ。だがヘカテはこいつらに魔法を使わせた。アダムとイブの子なんかに」」

 

 ぐるると目のような部分が赤く点滅している明らかに怒りを顕にしている。


 「「リリスの血をひく我々こそ魔法使いに相応しい、土くれなぞに魔法を汚されてたまるものか」」


 「その土くれがタリズマンを操れる事をどう説明する?」

 ぐぬぬと悔しそうな声を出すダークウィッチ。


 ポエムが走って大声を張り上げる。


 「どういう事? なんで、なんでカレンとムニカが浮かんで一緒にいるの!?」


 そうグングニルを操っていたのは行方不明になっていた、カレンとムニカであった!!


 

 彼らを知っていた者は驚く。

 二年前にいなくなった二人がひょこと帰ってきたのだ。

 「事情は後で話すよそれよりこいつを……」


  ムニカとカレンが両手を上げてその後で思いっきり下に下ろす。

 グングニルが光輝きダークウィッチは風船のように破裂して消え去ってしまった。

 どんな魔法もうけつけなかった敵を意図も簡単に倒したのだ。


 謎が謎を呼ぶ。

 何故ムニカとカレンがタリズマンという武器を持っているのか、どうして今になって帰ってきたのか。

 それは本人達に聞くしかないであろう。

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