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 ムニカは図書室の窓でダークウィッチの大軍を見ることしかし出来なかった。

 というのもポエムに足手まといだから隠れていろと釘をさされたからである。

 カレンは回復役として保健室に駆け込んだ。

 そう、カレンも頑張っている。

 それなのにムニカは何もしないのが嫌だった。

 ムニカはポエムの言葉を無視して保健室に向かった、靴の紐がほどけているのにも関わらず走って行く!

 バラバラと天井が揺れる校舎。

 保健室でカレンはダークウィッチとの戦いで傷ついた魔女を治癒魔法によって治していた。

 カレンには傷を治すににはまだ未熟であったがあさい傷などは治す事はできる。

 その時ガタガタと立て付けの悪い保健室の扉が開く。ムニカであった。

 他の魔女達が騒ぎだした。

 「なんで男の子がいるの?」という言葉も飛び交う。

 ムニカはそのなかで患者を治していたカレンを見つけてほっと安堵のため息をついた。

 ツカツカとムニカの元に歩み寄るカレン。

 「来ちゃダメって言ったじゃない! 危ないよ!」

 普段はおとなしく優しい感じのカレンだがこの時は真剣に怒っていた。

 彼女が怒る事はそうそうない。

 プリンを取られても怒らないんだ。

 「でも、僕はカレンが心配で来たんだよ」

 自分が無力なのは分かっていたが身体が自然と動いていた。

 ムニカは下を向いた、靴の紐がほどけている。

 すると天井がズズズと轟音を発してその後崩れ落ちた。

 一気に惨状となった。ムニカは咄嗟にカレンに覆い被さる。

 青い空に黒い影が浮かんでいるのを天井の埃まみれになったままそこにいる人々は見た。

 ダークウィッチだ!

 ダークウィッチは赤い目のような物をこちらに向けて獲物を見つけたふくろうのように音もなく急降下していった。

 するとカレンのかいなを掴むとそのまま空中に連れ去って行ってしまった。

 

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