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 「で? あんたはなに属性なの?」

 とある日ポエムが腰に手を当て座っているムニカを覗きこみながらきつく発した。

 まるで、裁縫のまち針みたいにきつい口調だ、だがまち針なら針の反対が丸いはずだ。

 だがその言葉に丸みはなかった。

 ムニカはその言葉の意味が分からず人差し指をこめかみに当てた。しかも皺も作っている。

 「何皺作ってんのよ、折り紙を間違えて違う所を折ったシワみたいな皺を!」

 それは当然の事であった彼は属性という物を知らない。

 「もしかして無属性?」

 信じられないという表情のポエムであった。

 助けを求めるようにカレンを見るムニカ。

 「変な目でカレンを見んな」

 ムニカは教科書ではたかれた。

 恐る恐る小さな声でカレンは属性について説明した。

 「あの、属性というのは魔女の中に秘められたアニマで水、火、土、風があるのだけどムニカ君の属性はどれが一番大きいか分かる?」

 ムニカはさっぱりだったので外に歩いているネコを発見したためこういい放った。

 「あのネコと同じネコ属性かな?」

 また頭をはたかれた。

 「何がネコ属性よ、しかもあのネコは使い魔のイトウマキじゃない」

 イトウマキというネコは穴あきブロックの上に座り、顔を洗い始めた。

 ネコはいつもマイペースである。

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