『小さなお話し』その205

やましん(テンパー)

『巨大怪人がくがくせぶん』

『これは、フィクションであり、この宇宙空間には、まったく、関係ありません。』




 アナウンサー


 『4月1日、夜のニュースです。このたび、にほん政府が開発した、メガ自動式陸海空宙縦断防衛装置、通称、『怪人がくがくせぶん』が、保護幕を外して、初めてお目見えします。体高、25キロメートル、標準歩幅、10キロメートル。でっかすぎて、地球上では、製造できないため、宇宙空間にて製造し、普段は、宇宙空間に人工衛星のように、おかれます。


 しかし、いざとなれば、地上に降ろすことも可能だとされます。


 地球の周囲を、ICBMの10倍の速度で移動が可能で、通常の大陸間弾道ミサイルなどは、ひとふりで破壊できる、とされ、二~三歩前後に歩かせれば、ひとつの都市を、瞬時に壊滅できるとしています。


 手で、海をお風呂のように、かき混ぜることも、可能だとのこと。


 ただし、あくまで、自衛的ロボットさんであると、にほん政府はコメントしています。


 エネルギーは、宇宙空間にふんだんにある、ブラック・エネルギーであり、世界で最初に実用化されたものだとされますが、その詳細は、材質も含めて、秘密事項とのこと。


 『宇宙ごき』から、技術提供があったのではないか。とも言われます。


 この、ロボットの製造については、権限があった、『にほん科学技術システム調整委員会』が反対していましたが、新政府が委員会を解散し、あたらしい組織に再編したことから、急ピッチで製造されました。


 しかし、『国際大連合会』の常任理事国は、すでに、同様の対抗ロボットを製造しており、宇宙空間において、殴りあいになるのではないかと、『地球中立連盟』からは、早くも、懸念の声があがっておりますいっぽうで、宇宙空間にての、ロボット同士の殴りあいで、決着するなら、むしろ、平和に貢献するとの声も出ています。


 なお、地上からも、双眼鏡があれば、観察ができるとのことですが、標準配置後は、ニーベルハイムの隠れマントを被せて、居場所がわからないようにするとのことです。


 次のニュースです。


 『中立連盟』が、にほんの餓死者が、100万人を越えたとしていることについて、絵江府首相は、悪質なデマであると、反論し、我が国民は、永遠に不滅です、と……………





・・・・・・・・・・・・

          おしまい 🤖


 


 

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