XRAY SIERRA OSCAR SIERRA
秒針の殺意から逃れるため
何度も巻き直す 日付変更線
自分とは噛み合わぬ歯車の中で刻まれ
紡がれていく物語を生きている人たちが
何気なく吐き捨てたノイズで構築された街
一歩 あゆみを進めるたびに
スクールエリアを逸脱していく スクランブルの鳥葬
真後ろに佇み 肩を掴んでいるのは誰?
口を開いた途端に零れ落ち
遠くへ流れ落ちていく 喧騒の中の遠いシグナル
全身に走る紅いヒビ割れを漆黒の翼で覆い隠し
毎朝辿る道の その向こうへ
偽りの物語へ身を沈め 日の光をやり過ごす
静寂を恐れ 星々の中を流離っていても
いつか訪れる夜の綻びは
ザラザラしたノイズの爪で
わたしの身体を引き裂いてしまうだろう
果てしなく立ち並ぶ黄色の点滅が
ブルーのGOサインに切り替わる前に
また 朝の顔を用意しなければ
ふと 傍らを過ぎるノスタルジックな面影は
常に赤黒く汚れた傷を隠し持つ
わたしは真後ろに佇む鴉の翼に身を委ね
どんな孤独の理由も許される星々の海を
今も彷徨い続けたまま
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます