2分目 言葉は真っ直ぐ
俺は何を見たんだろうか?狐か?それとも・・・落武者!?いやいや、まさかぁ〜・・・いやね、振りじゃ無いんだよ。分かる?
まぁ、そんなどーでもいい話は置いといて、紅葉の広がる境内へ入っていく。そこには夕日と少し前に降っていた雨によって濡れた紅葉の葉が梅雨を夕日に反射して輝いていた。
「うわ〜綺麗〜。」
そう言って、美里は口を開けて呆けていた。
「・・・そうだな。」
俺は少しだけ言葉を詰まらせながらも、彼女の言葉に相槌を打っていく。そんな会話は時間が悠久の時あるように続いていく。
「それでさ、中里君、私をなんでここに?」
美里は首を傾げて俺が神社に連れてきた理由を聞く。
「そ、それは・・・だな。」
俺はその時だけ何故かよく分からないけど何かに口封じされたかのように言葉を発せなくなった。・・・そうだ。多分俺は『怖いんだ』想いを伝えることに怯えているんだ。
まとわりつく感覚、心臓の鼓動。俺は今伝える美里に伝える言葉を発想とした瞬間、言葉を失う。くそっ!なんでビビるんだよ!ここでヘタレたら今度はいつするんだ!だから・・・俺はその時彼女に伝える言葉を決めた。
2人きりの神社。紅葉の葉は輝いていた。呼ばれた理由。それが私は分からないわけではなかった。だって、さっきの言葉を聞いてほとんど確信した。
あっ、これ告白だ。
私は心の中でとても喜んだ。
さぁ、早く、早く!私に(遅すぎる)春をくれ!
なんて、心の中では血眼になって彼女は叫んでいた。
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