想いに触れた水面

くうき

1分目 赤く染まる

 「よしっ!告白するぞ!・・・今年中に絶対!」

そんな決意をした俺、中里林治(なかさとりんじ)は修学旅行の京都で想いを寄せている美里ひよりを誘って貴船神社に向かった。


 「はぁ、そんな決意をしてるくらいなら早く告白してくれるといいのに・・・。」

私は、美里ひより。自分で言うのもなんだけど私は何故か告白される回数が多かった。そうしてそれを聞いて数ヶ月経った修学旅行。私は、想いを寄せていた相手、中里林治くんに紅葉の綺麗な場所のある神社があるから2人で行かない?と誘われた。その時私は告白されるんじゃないかと期待しながらついていくことにした。


 「あぁー!どうやって告白しよう?」

そう言えば俺は告白したことが無い。だからこうやって悶えていた。それでも俺は言葉にすることが大事なのかな・・・なんて思いながら紅葉を見て

「はぁ、せめて『大好き!』って堂々と美里に言えれば別なんだけどなぁ〜・・・」

俺は、この言葉を発した時やばいことに気づいた。あっ・・・俺の後ろに美里いるんだった。

「あのさっ!私がいる中でそれをさりげなく言われると・・・流石に少しだけ恥ずかしいんだけど・・・・。」

「あっ!」

・・・・やっちまった。俺は流石に顔を赤く染めていく。そんなのは俺1人だけだと思った。

「あっ・・・」

俺は後ろを再び振り返った時美里を見た。そしたら

「な、なによ。」

そう言ってはいたが彼女は顔を赤く染めていた。

あれ?美里さん?なんで・・・なんて思いながらこうも思った。

これさ、意外に告白成功するんじゃね?だって満更でも無い表情してるし。

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