10月20日  PM22:00

AM 8:45  起床

AM 9:00  業務開始。カスタードクリームケーキとブラックコーヒーを摂る。

AM 12:00 昼寝。

PM 13:00 業務再開。カスタードクリームケーキと湯冷ましを摂る。

PM 18:30 業務終了。夕食の準備を始める。

PM 19:30 夕食。納豆ご飯と水菜とゴロゴロきのこの豆乳みそ仕立て鍋。豚バラ入り。huluで「THE CORE」を見始める。

PM 22:00 日記執筆開始。


 今日はなぜかちゃんと生きようと思った日だ。きちんと仕事をし、パチンコに行かずに家でSTAY HOME。久しぶりに映画でも見るかと思い、どれくらいぶりになるか分からないが、毎月金だけ払っているhuluを開いた。


 huluが勧めてきたのは「THE CORE」。2003年のアメリカ映画だ。話の筋はこうだ。


「ある日、街中で突然死が起こる。亡くなったのは心臓にペースメーカーを埋め込んでいる人ばかり。そして、空では鳥が狂ったように飛び回り、建物の窓ガラスに激突したり、各地で異常気象が発生する。主人公の大学教授が、その原因を突き止める。地球のコアが回転を停止し、このままでは地球上の生物は1年の間に絶滅してしまうというのだ。はじめは信用していなかった地球物理学の博士も主人公の訴えを信じ、政府に掛け合う。かくして、主人公をリーダーとした6人の男女、再びコアを回転させて地球を救うべく地中3200mへ向かう決死隊となる。」


 こんな感じのあらすじだ。正直僕の中では「洋画なんてもんは、三幕で構成される浅いもんだ」と思っている。下記のようなもんだと思っているのだ。


【一幕】

 事件が起きて主人公が巻き込まれる。良い具合に出てきたヒロインと共に問題解決に奔走する。

【二幕】

 事件の背後にあったのは、思った以上の巨悪、もしくは難題があった。悩み、挫折しそうになる主人公。それを𠮟咤激励するヒロイン。感情が昂った二人はセックス、またはキスをする。

【三幕】

 愛のパワーを得て体と頭がすっきりした主人公が問題解決。ハッピーエンド。


 洋画なんてこんなもんという認識だ。マジで10行くらいで、どんな洋画も説明できる。それはUSでもEUでも変わらない。インド映画はどうなんだ?と言われたら、キスの代わりに踊ると答え、アジアはどうなんだ?と聞かれたら、とにかく飯にこだわりがあると答える。今回の「コア」も同じような考えで観ていた。


「どうせ、話の流れを捻じ曲げてでもセックスするんだろ? 知ってんだ。あれだろ? 『男女がいて感受が昂ったら愛し合うのは自然なことだ』とかいう性教育とか言うんだろ。どうせコンドーム協会とかがスポンサーなんだろ。はいはい、白人どもの映画なんて全部「裸のガンを持つ男」のパクリ。いいからさっさとセックスしやがれよ」


 こんなことを考えており、開始10分くらいで宇宙飛行士の女性軍人が出てきたときに「あぁ、このケツアゴひげとこの軍人さんがやるのかぁ。」と察し、どんなストーリー展開で「中年教授×妙齢の女性軍人」がベットインするのか、自分の中でストーリーを組み立てながら、遠い目で観ていた。


 しかし、内容はすげぇシリアス。アルマゲドンみたいに、強引なラブストーリーなんかありゃしない。男5人と女1人がコアに向かう船に密閉されているのだが、一人ひとりが職務に真剣に取り組んでおり、時には仲間を切り捨てるような非情さも出てくる。


 1時間20分立っても教授と女性軍人が二人きりにすらならない。それどころか「相変わらず仕事と結婚しているよ」「俺も一緒さ。だから妻が愛人、おかげでいつだって妻を愛している」なんていう言葉が出てくるくらいシリアスだ。ハニーアイラぶゆーとか、ユーアービューティフルなんて出てきやしねぇ。おかしい、このアメリカ映画はなぜ始めないのだ。ジェイソンなら開始5分以内で始まっているぞ? なんならOPのBGMが終わった余韻辺りで騎乗位とかしてんぞ? どうしたんだ?コテージを思い出せ!



 それでも僕は待った、セックスを。仮説が外れることは、新しい価値観や答えを得ること。それが耐えられない。38年間も抱えてきた洋画に対する偏見が、今日なんてことない日に、たった独りの部屋で崩れるなんて許せないのだ。コテージを忘れたのかよ、アメリカ。しかし、俺の疑問は置き去りに映画はどんどん進んでいく。そして、ラストを迎えた。俺の心には、2時間物を見終わった少しの達成感と、作品に対しての大きな疑問符があった。率直に言えばつまらない。地中に向かう二幕から置いてきぼりにされ、三幕に入るころには引き笑いをする感じだ。


 まず、細かいとこを突っ込んでいくと一冊の短編ができそうなくらい無理な設定が散見された。ネタバレにならない程度に言うと、核爆弾の保管の仕方とか、船の材質とか、防火服の強度とか、ディスティニーの内容とか、主人公肝いりで加入した青年ハッカーの扱いとか……また、目玉となる地中では、それはないだろうというシーンが数えたら枚挙がない。あいつはあれでダメだったけど、お前は何でそれが平気なわけ?っていうのもキリがない。というか、三幕の方は突っ込んだら負けな気がする。


 それでも学ぶところがないわけではないのだ。死亡フラグの立て方だったり、強引だけど伏線は全部回収していたし、そのタイミングも「なるほど!」というものであった。全体を通して観たら、シリアス作品ではなく、シュールコメディだった「コア」。アメリカ映画でも、こんなんあるんだなぁと感心し、これで泣けるやつって話の流れをきちんと追ってるのかな?と思った一本でした。


 ちなみにすげぇ自然な流れで、一回だけ教授×軍人がキスしてたので、俺は「やっぱりな!」と少しだけ安堵している。

 そんなのどうでもいい? まぁいいじゃん。おやすみなさい。

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