10月4日  AM 1:50

AM 9:00 起床。ピルクルの紛い物をカップ一杯。筋トレ後2度寝。

PM14:00 2度目の起床。休日が半分以上お亡くなりになったと悟る。ピザトーストと白身フライサンドを食べながら、昨日借りたCDをiPodに入れる作業を再開。YouTubeを見ながらダラダラする。創作をする気にはならない。

PM16:00 気分転換に散歩をする。

PM17:50~PM22:30 パチンコ実践

PM23:00 TSUTAYAにCDを返却

PM23:20 夕飯を買って帰宅。味噌汁を作っている間筋トレをする。

PM 1:50 入浴明けに日記執筆開始。とりあえずタイトルが正確じゃないから変えてみた。ついでに過去2作のタイトルの体裁も変更。


明日は出勤日なので2000字くらいで簡潔に書いて、さっさと寝ることにする。さて、二日目にして反省することがある。そもそも過去2話を読み返したら長すぎる。マリンちゃんの悪口なんて完璧に蛇足だ。日記なんて簡潔でよい。その日の反省と気づきを綴ればいいんだ。


しかし、昨日は本当にマリンちゃんにムカついたのだろう。だから消さないで置くことにする。いつか三洋物産が気づいてくれることを祈り、それまではボロクソにマリンちゃん、いやマリンという名の黄色い雌型モンスターを罵りながら、俺は海物語を打つのだろう。


さて、最初のタイムラインを見てもらった通り、今日も創作意欲が沸かなかった。挙句の果てには散歩に行ったはずなのに、気が付いたらパチンコを打っていた。中毒これに極まり。息をするように玉を弾いている。


今回打った機種は「CR燃えよドラゴン~激怒~」、おそらく都内に一台しかない台で、全国で見ても一桁しか設置されてない古い台だ。今年中、いや、次の新台入れ替えには消えていてもおかしくない台だから動画で撮っておいた。いずれ編集してYouTubeにアップしよう。俺は他店舗の4円で大きく勝ち、懐かしい台を置いてくれているあの店に金を落としている。誰も打たなくても俺が打つ。俺が行ったら燃えよドラゴンと仮面ライダーV3と初代の地獄少女と賭博黙示録カイジに3万は落とすから、最後の最後まで置いてほしい。なんならその台、売ってくれ。4台まとめて10万までなら出すから。


さて、今日はパチンコの話なんてどうでもいい。結果?1パチでマイナス10,000円だよ。 推しに金を貢ぐのはファンの常識。そんなはした金は他店でクソマリンからイエロー・モンスターからはぎ取るから気にしない。気にしないよ? 本当だよ!……まぁいいや。今日はさ、街角で変な人に会ったんだ。


新しく仲間入りをしたangelaの「愛すること」「そのとき、蒼穹へ」を聞きながら、鼻歌交じりで散歩をしていたの。暑くもなく寒くもない曇り空の下、目的もなく東に向かって早稲田通りを歩いていた。


UNIQLOのトレーニングパーカーの下が少し汗ばんでいて「20代のころより本当に太ったなぁ…そんなことよりも、カノンが何であんなに美しいのかと言ったら、思いを抑えながらみんなのために消えてしまったからなんだろうなぁ」、なんてセンチメンタルに浸っているとの距離を歩いていると、源通寺ら辺で前からくる何やら薄緑っぽい奴が、両手を振って何かを訴えてきた。裸眼では0.2しかないから、きっと俺の後ろに誰か知り合いでもいるんだろうと思って無視していた。そうしたら、俺の方に舵を切って歩み寄ってくるではないか。


やっと全貌が確認できる距離になって、その緑の人型は、老年男性であることが分かった。上下薄緑色の作業着を着ており、はだけた上着の中から俺も持っているUNIQLOのドライメッシュTシャツがのぞいている。身長は俺より低いから、おそらく160cmほどで、一重で細目、唇は薄くて、やせ細っている。顔には皴はなく、つるっとしていることから、適度に体を動かしているうえに、酒やたばこを嗜んでいる感じではないだろう。むしろ、長年ストレスと程遠い生活をしていそうだ。荷物は年季が入った茶色い折り畳み財布を右手に持っているだけだ。


しかし、彼は異様だった。その髪は脂ぎっており、北欧のメタルバンドミュージシャンのように縮れたソバージュだ。それを隠すには小さすぎるグレーのニットが頭頂に乗っかっている。なんてことはない。浮浪者一か月目と言ったところだろうか。彼は人の好さそうな、どこかぎこちなさが滲む笑みを浮かべながら口を開いた。


「兄ちゃん、中野駅ってどっち?」


「このまま進んでいけばあるよ。でも遠いぜ?」


「どんくらいあるの?」


「2kmはあるんじゃないかな」


「えぇ……困ったなぁ。いやさ、練馬から来てさ。さっき東中野で友達に会ってたんだけど、送っていくって言ってくれたけど、昔中野にいたから見たいって断っちゃってさぁ。こっから一番近いのってどこの駅?」


「落合か東中野かな。俺もそっちの方に行くから付いてくる?」


「おぉ助かるよ! お願いします」


ひょんな縁から、この窓際族と薄緑色の浮浪者未満の老年男性が、少しの人生を共有し、共に歩みだした一瞬だった。俺と薄緑は、並んで東中野方面に歩いていく。


「ねぇおっさん、久しぶりにこっち来たっていってたけど、いつぶり?」


「30年ぶりかな」


「おっさんいくつなの?」


「72歳になったよ」


「マジか! うちの親父と一緒だよ。うちの親父なんてヨボヨボなのに若いねぇ」


「んなことはねぇよ。体はボロボロだよ」


「まぁ体はなぁ。年々悪くなってくよね」


「前に心臓やっちゃってね。それ以来酒もたばこもやってないよ」


「そっかぁ」


薄緑は親父と一緒だった。うちの親父は昔は足を事故でやってからは腰も悪くなり、運動ができなくなった。昔はラガーマンだったのに、徐々にやせ細って、今では皮と骨みたいになっている……と思う。10年はあってないし、姉から送られた写真を見ての勝手な想像だ。


「しかし変わったねぇ。東中野なんてでっかいビルばっかになったし」


「昔は何があったの?」


「小さなお店ばっか! それでも風情があったよ」


「10年位前かな? 大江戸線ができてからね、急速に変わっちゃったよ」


「兄ちゃんはどこに住んでんだ?」


「中野と新井薬師の間だよ」


「そっちはどうだ?」


「そうだなぁ。中野は飲み屋街は変わってないね。そりゃあ店は変わってるけどさ、雰囲気は変わらずゴールデン街みたいだよ」


「あぁそうかぁ。変わってないのかぁ」


「新井薬師なんかもっと変わってないよ。今でも焼き鳥屋はもうもうと煙を出しているし、豆屋もまだ八街の茹でピーナッツを看板商品にしてる。その隣の味噌屋は、ちょっと前にリニューアルしたのかな。でも、いつも通りでっかい味噌桶が店頭にあるよ」


「あぁ変わってないんだな。おっちゃんも練馬に越さなければなぁ」


「なんで練馬なのよ」


「あっち家賃が安いんだよ」


「あぁ、確かに西武線沿線は家賃安いよね。なんでだろうね」


「便利が良いんだけどなぁ。ところで兄ちゃん、最近いつスケベした?」


「あん?」


このジジイ、何を言い出すんだ。最近いつスケベしただと? 「先週ですけど?」というのは簡単だが、こいつ年季が入ったノンケ喰いか? 好みの小太りが前を歩いてきたから声をかけた……つまり、これはナンパか? 俺は好奇心と性欲と自意識が過剰なアバズレだと思われてんのか? BOOWYでいうちょっとアッパーなお前、ルースターズでいうところのロージー、ロッソで言うところの冬の街のシャロンだというのか? 俺はカノン並みに献身的で一途な男性だぞ? どこにでもホイホイついていく道下君じゃねぇんだ。


「いやぁ、俺が兄ちゃんくらいの時くらいにはね、女の子に声をかけまくってたんだけど、最近の男は女を口説かねぇって聞いてね。」


「おっちゃん、俺をいくつだと思った?」


「30前だろ?」


「40前だよ。最近勃ちが悪くなっちゃったよ」


「ほんとかよ⁉ 見えねぇなあ」


「ありがと。なぁおっちゃん、ここの横断歩道を渡った先に東中野銀座通りって看板あるだろ?」


「あるな」


「あそこをどこまでもまっすぐ、道なりに行くんだ。一回も曲がったらダメだぜ? そうするとでっけぇ通りに出るからさ、そこまで行けば駅ビルがある。JRの看板が出てるからわかるはずだ」


「おぉ。ありがとなぁ」


「じゃあここでお別れだ。ちなみにおっちゃんよ」


「なんだ?」


「最後にスケベしたのは先週だ」


おっちゃんは嬉し気な笑顔を見せ、その後横断歩道をわたって東中野銀座へと進んでいった。途中一回だけ振り返り、両手を振ってくれたが、それからは一度も振り返らなかった。


俺は「なんかアメリカ映画みたいだな」と思った。そうしたらマクドナルドが食べたくなったので、上落合3丁目交差点にある落合店に向けて歩き出したが、従業員がコロナにかかったらしく、臨時閉店していた。



家に帰るのもなんか嫌だったので、そのままパチンコ屋に向かった。結果、10,000円負けた。全部ブルース・リーが面白いのが悪いんだ。反省と言えば、この日記を書いたことで創作した気になっていること。明日は、書きたい奴の骨組くらいはきちんと書く。気づきは酒もたばこもやらず、食事に気を使ってれば若々しいもんだ。



今日も書きすぎた。寝る。おやすみなさい。

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