第3話

「あれ?ここは・・・」


不思議な感じがした。

いつもの見慣れている風景。


でも、どこか違う。

何かが違う・・・


でも、だんだんと思いだして来た。

そう・・・

私が、子供の頃大好きなお兄ちゃんと一緒に来た。


あの頃の、コスモス畑だ。


「気がついた?」

声がする。

どこ?

どこなの?


「ここよ。あなたの頭の上」

えっ?


頭に上になにかいる。

私は、取ろうとするが・・・


「とっちゃだめ。取ると元の世界に、戻るわよ」

「で、あなたはだれなの?」

「私・・・私は・・・」


頭の上の主は、なにやら考えている。


「あっ、あそこの池に行って。映るから」

「へいへい」


投げやりに返事をして、池に向かう・


池を見手驚いた。


「どう?びっくりした?」

頭の主は言うが・・・


「タガメがいる。この頃はまだいたんだ」

「そっち?もっとよく見て」


私は自分の顔を見る。

頭上になにかいた・・・


これは?

コスモス?

コスモスの形をした女の子がいる。

それも、ピンク色。


「私は、バル。よろしくね、めぐみ」

「なぜ、私の名前を?」

「小さいころから、私はあなたと一緒だったもの」


気付かなかった。

てっ、どこにいたの?


「めぐみが、ピンクのコスモスのみに憧れ、花の声が聞えるのはそのためよ」

「そう?」


面倒臭いので、納得しておこう。

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