第4話 返答
無意識にでてきた言葉に自分自身が困惑する。
「えっと……あの……」
断られることぐらい、俺は分かっていた。
オタクのことを知っているし、いいところもない。
返答が怖くて怖くて、目を瞑ってしまう。
(なんであんなことを……)
自分自身なんであんなことを言ったのか分からない。
しかし、
そんな不安も彼女は知る由もなく……
「お願い……します……」
すると、どこからか返事の声が聞こえる。
俺は目を開けて辺りを見渡すと、目の前の彼女からどうやら告白を受諾されたようだった。
「これから……
よろしくお願いします……」
今までで一番嬉しそうな笑みを見せてくれて、俺は恥ずかしさの余りに今も持っている彼女から渡された弁当をがっつき、喉を詰まらせてしまう。
「あ、ああああ!大丈夫!?」
慌てて水を渡す
「は〜、死ぬかと思った〜。
なんで、その……告白の返事……」
なんで告白を受け入れてくれたのか、それが不思議でたまらなかった。
「だって……好きなものに真っ直ぐで、優しい部分もあることを知っているから」
嬉しい言葉を初めてくれた
こうして、昼食の告白を嬉しい結末で終わることができたのであった。
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