第3話 昼食どきの告白
いつも元気で優しい目、ポニーテールの髪型や笑顔に俺はいつの間にか惹かれていた。
「ねぇ、なんで機嫌悪かったのか聞いていい?」
今は学校の昼休みで、いる場所は校内中庭ベンチだ。
ここで、
朝に機嫌が悪かったのを気になっているのか、
「別に、何もないよ」
「嘘、また妹さんと喧嘩したんでしょ?」
なぜ分かったのだ!と驚いてしまい顔にでる。
「まぁ……」
「そんな時はお弁当、はい!」
彼女から笑顔で手作りと思われる弁当を渡された時、真っ先に思ったのはやっぱりこいつのことが好きなんだということ。
嫌なことを忘れさせてくれるこの優しい笑顔をもっと見ていたいと思った。
それと同時に思ったのは、このままでは駄目だということ。
妹がなぜ俺のことがああも嫌いなのかは……知らないが見返してやりたいと思った。
だからというのかどうかは俺にも分からないが、無意識に自然と目の前の弁当を受け取り言葉がでる。
「好きだ……付き合ってくれ……」
この時、俺は言った言葉を何も思い出せない。
「え……ちょま……ちょま……ちょま」
俺は何を言ったのか分からず、さらには怒らせたのか悲しませたのかも分からないため動揺し「ちょま」ぐらいしか言えなかった。
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