逃げ方

何かの物事から逃げるなんてことは往々にしてあること。肝心なのは逃げ方で、ただただ後ろに下がっただけでは次にはつながりません。私は会社を辞める時には教授にアポイントメントを取って入学できるように漕ぎつけていたので、何かとにかく辞めたいだけでは何も通じないし、きっと人生をだめにするだけだろうと思う。会社では日本中の論文を読んでいたし、それに研究にあたって言語の勉強もした。今はPython使いになりましたがそろそろLinuxにPythonを移行しようとか考えてる。OSってのは高い買い物になるので基本システムは無料の方がありがたい。Linuxも最近勉強し始めて、CPUをあんまり高スペックにする必要がないのでこちらに逃げるか迷ってる。逃げとは次を決めてからやるもので単純にただ辞めますでは意味がない。だから次を考えてから辞めるに限る。もちろん病気になったり、精神的に苦し人もいるかもしれない。私の一社目がそうだった。色々第二新卒で探したけれど面白い企業ってのはなくて一辺倒な会社説明会に単純なSPIの試験。もちろん二社目在籍中にも大手の音響機器メーカーを受けたけれど、結局私はそこでは満足いかなかったのだろうと思う。今の身分はきっと必然で、そうなるべくしてなったのだろうと思っている。人生に面白さは必要だけれど、現実を見ることも当然のように必要なスキルである。私は先生にお願いして色々なテーマの中で音響関係の研究をしているのだけれど、感じるのは試験の意味のなさ。試験をいくら設けたところでいいものはいい。悪いものは点数だけよくて悪い。勉強なんてできたって優秀かどうかの評価はできないのである。とはいえ自分にしかできない研究テーマを与えられることは自分にとってもとてもうれし事で、多分日本中で研究している人はいないのではないだろうかと思っている。音響の研究をする先駆者はいるけれど建築と絡めながら研究をする人はなかなか少ない。何を物理指標としてあげるかをとても悩んではいるけれど幸せな悩みであることこの上ない。生きていて、自分に何か越えにくいハードルを設けることは大切だとも思う。だから一歩踏み出して、逃げ道を最大限に生かしてみてはいかがだろうか。

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