2月13日(土) オシッコで目覚め(笑)
朝、というより未明、隣で寝てる妻が慌てて起きたのでつられて起きる。
何てことはない、ベッドの足元に一緒に寝ていたMIXが、毛布の上でオシッコをしちゃっただけ(汗)。もう始まっちゃったものはしょうがない、2人でオシッコが出切るまで暖かく見守る。
MIXは糖尿病になる前にオシッコを失敗したことがありません。そんな子がトイレに行く余裕のか、はたまたぐっすり寝ていてオネショしたのかは分かりませんが、オシッコ失敗は間違いなく糖尿病起因の多淫多尿にあるんだと思います。
スッキリした顔のMIXが枕元にヨロヨロ歩いて横になると、妻はダッシュで毛布カバーを外し、冬用の厚手の毛布とカバーの洗濯を風呂場で始める。
手洗いしたものを風呂場に干して、今度はその足で居間で給餌の用意をして戻ってきた。せっかく起きたんだし時間的に給餌出来るので、出来るときにしておく。
次の給餌予定時間は朝の5時だが、この給餌が終わったのが朝の4時なので、少々遅くしても大丈夫だろう、今日は休みだから看護は手厚く出来るしね。
朝6時20分のアラームで起きて、今度は僕がリキッド〜インスリンまでの全部のせセットを準備していると、寝室からMIXがゆっくり歩いてきた。
居間に入ったところで立ち止まってしまったが、朝イチのオシッコから約3時間、念の為トイレに入れてやると、少量だけどオシッコしました。
スッキリしたところで給餌を開始して、仕上げはインスリン。血糖値はすでに2回めの給餌後ということもあり300台中盤。やはりステロイドのせいなのか、インスリン投与後も血糖値の下がりが悪い感じがするので、今日病院に連れて行ったら先生と相談しよう。
その前に、今日は飼い主の通院がある(汗)。3ヶ月に1度の高血圧の検診。もうここ数年、ただ薬をもらってくるだけのルーティン。
飼い主は同い年で共に56歳、体のどこかにガタが来ててもおかしくない年齢だが、MIXは10歳なので人間の年齢に換算するとこれまた56歳(笑)。
猫だってこのくらいの歳になれば、病気の一つや二つはするだろう。奇しくも2人と1匹は同い年、支え合って生きていくのが家族だ(笑)。
ちなみに兄ロシアンブルーは今年で15歳を迎えるが、現在の年齢を人間に換算すると72歳を超えたところで立派な老猫であるが、若い頃に何かと病気や怪我をしてきたのに、現在は食欲旺盛でピンピンしている。我が家で一番元気なのはこの高齢ロシアンかもしれないな(笑)。
今日のこのエッセイ、2回目の給餌後に珍しく自宅の食卓テーブルで書いています。ここから居間に隣接する開けっ放しの和室の一番近い角の畳部分に、香箱座りしたMIXを見ながら。ちょっとくしゃみをすると、いつものように答えるようにMIXがニャーと鳴く。こんなにダルそうなのに約束事はしないと気がすまないらしい(笑)。
僕の診療が思ったより早めに終わったので、一度部屋に戻ってMIXを連れ病院へ。僕の病院の帰り道にある別の動物病院前が、診療待ちの車でごった返していたので、今日は混む日なのかもしれないと思い、早めに受け付けたが予想的中の8組待ち
。ようやく順番が来て状況を先生に説明する。
1 やはり食欲がない
2 ダルそうに寝ていることが多い
3 ステロイドのせいか血糖値高い
4 ウンチでてないのでお腹の調子が気になる
5 経鼻カテーテルが少し抜けてきてるように見える
一通り検査、血液・尿・内蔵(聴診器で動きを聞く)。ウンチの方は溜まりつつあるけど固くは無いし音から腸はよく動いているしい。尿にはケトン体が全く出ていないので、肝リピドーシスの心配は無いとのこと(脂肪を分解してる様子はない)。
が、ここで先生もちょっと驚く事実が発覚。尿がすごく濃い状態になっているらしく、普通は濃ければ匂いや色が強くなるのだが、見た目は普通のオシッコなのに成分が濃いということ。これは脱水傾向であることを指しているらしい。
血液検査は、白血球も正常値だし、懸念だった猫SAA(血清アミロイドA:体の中で炎症を起こした時に現れる急性相タンパク)も初めて正常値に戻っていました。
このことは、体内で何らかの炎症が起きてないことを指し、数値だけならほとんど健康な猫の状態。
しかし、こうなるとわからないのが食欲不振の原因。リキッドはちゃんと消化され血中に糖として取り込まれて、インスリンは必要だけどインスリンを打てば、糖をエネルギーとして使うことで、エネルギー不足による脂肪分解は起きない状態。故にケトン体が検出されなと言うことだけど・・・なぜ???
不思議に思うのは飼い主だけではなく、先生も同じ(汗)。だけど事は生き物の体のことですから、十人、いや十匹十色ということでしょうか。
段々打つ手が無くなって来ましたが、先生も一生懸命考えてくれます。食欲が戻らないと強制給餌から脱出できませんし、運動量も落ちるので体重減少と筋肉量減少が止まらず、いずれ最悪の状態になるからです。
ここで先生が提案したのは、入院中に1度使ったらしいのですが、食欲を出させる薬を使うことです。
な〜んだ!そんな便利な薬があるなら早く使えば良いのに!と、簡単には言えないから先生も悩んでいたようでした。胃腸をよく動かす薬、消化を助ける薬・・・胃腸を助ける色んな薬はありますが、食欲を出させる薬って?聞いたこと無いですよね(汗)。そんな便利なような薬の正体は、なんと抗うつ剤です!!薬の名前はミルザタピンといいます。
この仕組は猫がうつで食欲が無いから、抗うつ剤で気分を良くすれば食欲が湧く!というような簡単なものでなく、こう抗うつ剤が持つ機能の言うか副作用というか、そういうものを使うらしいです。
先生から説明は聞きましたが、素人が詳しく書くのは大変なので、気になる人は『ミルザタピン 食欲』でググってみてください(汗)。
この薬を使う上で危険な副作用は無いようで(だから使うんですが)、1度投与すると効果は2〜3日続くみたいです。
猫に大きなリスクがないなら試さない理由はありません。その抗うつ剤を処方してもらい、帰宅後内服薬と同じように水に溶いて、シリンジで鼻カテから投与します。
これでいつも食べているカリカリを食べてくれれば何も心配はありませんが、飼い主も受け身では無く積極的に動くことにしました。それは今食べてるカリカリを食べないなら、どんなメーカーのカリカリでも良いから、ともかく多様に買ってきて片っ端から食べそうなものを探すということです。
抗うつ剤投与後すぐに大型ホームセンターのペット専門店に出向き、気になるフードをとりあえず5種類買ってきました。
さっそく2種類の新しいカリカリを与えてみましたが、結果はダメ・・・物色してるときに、いなばのちゅーる(本物のちゅーる)に高カロリーのものがあったので、口から食べてくれるならと買ってみていました。この手のクリームタイプはシーバのものを食べているのできっと食べてくれるはず。そして高カロリーで、カロリーだけならロイヤルカナンのクリティカルリキッドと同じ、1mlあたり1kcalあるのでどうせ食べるならカロリーが多いほうが良い。これは狙い通り食べてくれましたが何とか1本食べたら終了。
まだまだ種類はあります!が、一度冷静に考えてみました。MIXはシーバのディオという小さな包装に入ったカリカリが好きでした。でも当然与えてみたんですよ、いつも通りロイヤルカナンの可用性繊維の上に置くようにして。ん?まてよ?単体なら食べるシーバメルティに、砕いた可溶性繊維を混ぜたものは食べない。
いつもはすごく食いつく、可溶性繊維の上に出したシーバディオも食べない。
もしかしたら、何らかの理由でいつも食べている可用性繊維の匂いが嫌なのでは?と、単独でシーバディオ(カリカリ)を出してみと、ヨロヨロ歩いて容器の前まで行って10秒くらい容器を見つめたあと、なんと食べ始めたではありませんか!
これは帰宅後すぐに投与した抗うつ剤の効果なのか、それとも数値的にほぼ以上無い状態になったことによる食欲の復活なのか、こればかりは分かりませんが、結果いずれにせよ自分で食べることが出来たのは大きな一歩だと思います。
今の状態はまだひとつ良くなると、別の問題が出てくるという感じですが、完治はないにしてもある程度普通の生活に戻れること(インスリンによる血糖のコントロールが残っても)が最終目標なので、そこに向かって一歩づつ進むしか無いですね。
大変なのは飼い主じゃなく、病気と闘ってる愛猫ですからね(汗)。
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