毒 2018

真っ白でいて

何もない空間なのに

其処に私がいるせいで


私の黒い影がひとつあるの


邪魔で恥ずかしくて

消えない染みのような存在が

私なら


この、消せない影は

私の人生で背負うべき罪なの


私は、私より大きくも小さくも

繕うことは出来ないのに


この影は

人の視線や常識や

内面の変化や

私が、口や耳を閉ざした時でさえ

揺れ動く。


もう、これでおしまいね。


なんて誰も教えてくれない日が

誰にでも1日だけあるの。


私がいるせいで、影がひとつ

だけど、悪いばかりじゃないでしょう


私の影で

誰かが休めるなら嬉しいし

私の影を踏むことで

誰かの気持ちが晴れるなら

気にしないでって

ちゃんと、言うから。


生きるから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る