DIARY:18 〜移りゆく時代と停滞する私の話〜

なんというか、読み返してみると日常のエピソードよりも俺が日頃、思っている事のメモの様になっている気がします。


割と理屈っぽい作者なのでまあ、仕方が無いのかな・・・と。


では、第十八回です・・・。




この頃、店に行ったり、ネット通販を見るとよく思う事。


「あー、ついてけねーわマジで!」


なんの事か?と、聞かれればそれはこの世の中に広がる物、全般だ。


テレビ番組や映画、ゲームにしたって凄いスピードで数多の作品が入れ替わり、立ち替わり列挙するし、電化製品やインテリアだって次の年には、前年を凌駕するコスパと性能の物が販売される。


日常的にこれが定番、これが一番という概念が打ち砕かれ、次々新作が登場して行くのが今の世の中だ。


一つ、例を挙げるなら俺の好きなファッションについて。


俺は主に、アメカジやエスニックを組み合わせたファッションが好きだ。周囲の影響もあったし、割と時代感のある物に価値を感じるせいもあるかもしれない。


民族風の柄やレザーの質感、ジーンズ生地の色合い等、微妙な差異のある趣きあるデザイン性が好きなのだ。


そんな俺だが、最近店頭に行くと怯んでしまう事が多い。なんというか、Vラインなどでスタイリッシュに見せるよりも、少しゆったりとしていたり、色もどちらかと言えば柔らかい物が増えているからだ。


スマートにバシッと決めるのが男子のファッションだと思っている俺からすると、今流行りのオールドファッションなどを取り入れたゆったりふわっとしたファッションは何か違和感がある。


自然体が魅力的なのは分かるが、勝負服のコーデがゆるふわな感じはどうなのだろう、と思ってしまう。


これも俺が価値観が古く、現代についていけていない所なのだろうな、と思う。


それを最近は、俺は俺だからいーや、と取り入れない自分もいる。こういう自分は若さを失い、古い人間に片足突っ込んでる人になりつつあるのだろうか。


高校生の頃、よく大人の事を不思議に思っていた。新しい事を取り入れず、分からないと言って現状を維持する大人達。


だが、最近はその気持ちが良くわかるのだ。もちろん、新しいものには新しい魅力があり、最新故の利便性も備えている。


しかし、自分が成長期に世話になった文化というのは愛着があり、なかなか手放せないのだ。


未だに映画はロード・オブ・ザ・リングが最高傑作だし、ゲームならドラクエとモンハン、一番好きなアニメはとあるシリーズだ。


これらは全て、中高辺りで触れた物で自分が吸収しやすい年齢かつ、全力で没頭出来るリソースがあったというのもあると思う。


だが理由はともあれ、こういう趣味や趣向は他が変わっても変わらないものだ。それが余計に今の世の中に対してブレーキをかけてしまうと思う。


ただでさえ仕事で忙しいし、経済的にも有限だ。その有限な中で取り入れていくとどうしても自分の生活に取り入れるものはごく一部になってしまう。


そんな事を繰り返して行く内、ある日思うのだ。もう、ある程度でいいや、と。自分が興味あるものだけ取り入れて、後は知らん、と。その時、初めて気付いた。


ああ、時代について行こうとしない大人ってこういう気持ちなのかな?と。


YouTuberは際限なく増えていくし、テレビ番組も映画もゲームも本もドンドン新作が出る。ファッションの流行りは世話しないし、電化製品やインテリアも次々、新しくなる。

食品だって、健康に、美味しく、機能的にとどんどんグレードアップしていく。


俺達は今、過剰な程進化を続けていく現代文化の中に籍を置いているのだ。学生の時はそれについて行くのがステータスだと思っていたが、今はその中でいい部分は自分の中に取り入れ、普遍的な部分も同時に持ち合わせていくのが真の豊かさではないか、と思っている。


まあ、単に面倒くさがりな自分に対する妥協案でもあるかも知れないが自分のスタイルを崩さない大人も上手くやればかっこいいのでは無いだろうか。


俺の作る小説も時代には合わないかも知れないが自分の好きなファンタジーやRPGの世界観を押し出した作品にしていきたい。


そんな事を今日、モンハンコラボの服を買いに行った時に思った作者でした・・・。




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