DIARY:7 〜悪い事ばかり拾う心の話〜
皆さんは自分がワガママだと、傲慢だと思う事はありませんか?
俺はあります。
今日はそんな心の話・・・。
第七回です!
俺はいつも自分の事を身勝手だと感じる。
人にしてもらった事よりも、
何かされたり、起きた事の方を強く感じ、記憶してしまう。
例えば、
ご飯を作ってもらった事、
心配して声を掛けてくれる事、
お菓子をくれた事、
労りの言葉をくれる事、
あなたがいて良かったと言ってくれる事。
そんな事を俺は、その時は嬉しいと感じるが、すぐに忘れてしまう。ありがたさ、感謝はいつも長続きしない。
例えば、
心外な言葉を掛けられる事、
迷惑を被る事、
無理して自分が動かなければいけない事、
相手が自分を理解してくれない事、
こちらの思いが通じない事。
そんな事を俺は、戸惑い、悩み、怒ったり悲しんだりして、心をその事でいっぱいにし、それらが心に残り続ける。
何故、俺は嫌な事ばかり覚えているのだろう。
何故、良かった事は気持ちが持続せず、すぐに忘れてしまうのだろう。
その事に気が付く度に、俺は自分の事を傲慢だと思う。そんな自分に嫌悪感を抱く。
だから、なるべく良い人でいたい、自分で自分の事が嫌にならない人間でいたい、と周囲に良い自分を振り撒く。
振り撒いた後に、それは本心の自分だろうかと疑問を感じたり、心がすり減って疲れ、人といる事がたまらなくイヤになる。
そして、それらを感じる自分がたまらなく嫌いになる。
人というのは難しい生き物だと思う。
自分と付き合うのすら難しいのに、他人と付き合うのが更に難しいのは言うまでも無いことだ。
それでも、寂しいから人といたいと思う。
それでも、一人では得られない何かを求めて人といようと思う。
本当に人は不可解だ。
でも、理解が出来ないからこそ知ろうと努力する。自分を知り、人を知って、そしてまた一歩一歩、前に進む。
沢山の矛盾と疑問、逡巡を抱えて少しずつ前進する。今、書いている事を俺は時折、思い出し、あるいは全く忘れて忙しい日常をまた、過ごしていくのだと思う。
でも、いつか歳をとった時、悪い事よりも良い事を沢山覚えていられるようになって大切な人と静かに笑う。そんな人になれたらと時々、俺は夢に思うのだ。
――――今日も俺はそんな思いを繰り返して日々を過ごしている・・・。
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