DIARY:5 〜世界は優しさで出来ている話〜
こんなくだらない駄文でも見て、評価してくれる人がいるなんてとてもありがたい事です!
今回はそういう感謝の話、第5回です・・・。
俺はとにかく忘れっぽい。
何が忘れっぽいかって、物に対する記憶だ。
外出する時、いつもと違う物を一つ持ち出すだけでそれを失くす。
どこかに物を仕舞えばその仕舞った場所を忘れる。
故に、家の中では普段使いの物を大体、手に届く、視界に入る位置に置くようにしている程だ。
ファッションが好きだし、インテリアも興味がある。アクセサリーも文房具もこだわりがあるし、家電や携帯にしたってそうだ。
・・・そのくせ、良く無くすのだ。
いや、忘れるというのが正しいか。
トイレにカバンを忘れる、なんてのは一年に数回はあるし、お気に入りのマフラーやアクセサリーを無くしてしばらく凹んでいた、なんてエピソードはざらにある。カギはカラビナを付けるようにしてるし、持ち物はなるべくカバン一つにまとめている。
――――何が言いたいかというと先日、免許証を無くした。
最近、執筆をするようになり、集中したり、色々な作品を手に取る機会を作る為に満喫を利用する事が増えた。
数日前、久しぶりに利用した満喫の店舗での事だ。入店し、カードを発行した事があるかを調べて貰い、身分証明書を渡そうとした。
しかし、無い。
いつもの定位置に免許証が無いのだ。焦って端から端まで目を通してみるものの、一向に見つからない。
これはマズイ、と焦燥感に俺が駆られていると、女性の店員さんが、
「あの。免許証でなくても保険証などでも確認出来ますよ?」
と事態を察したのか、そう言ってくれた。
ひとまず、店員さんの言う通り保険証を差し出し、利用は問題無く出来たのだが免許証が無いのは大問題だった。
「別の意味で大変ですね。今日はおクルマですか?」
などと、心配してくれる店員さん、その日は近場なので自転車を使っていたから問題無かった。そして、その後満喫は利用したのだが免許証の在り処が心配で、ろくに集中する事も出来ずに2時間ほどで退店した。
そして、ここ数日の行動を思い出した結果、ようやく書類のために免許証のコピーを取った事を思い出した。良く行くコンビニでやったので行けばあるのではないか、と思いそのままコンビニへと向かった。
・・・結論から言うと免許証はあった。コンビニに行き、
「数日前に免許証の落し物なんかありませんでしたか?」
と聞くと、店員さんが、
「あ〜!」
と、何かを思い出したように電子レンジの前に移動し、横に貼り付けられていた免許証を持ってきて俺に渡してくれたのだ。
俺は何度も頭を下げ、申し訳ないので少しだけ買い物をした。
とまあ、何とか免許証は紛失せずに済んだ。コピーした際、免許証をコピー機に入れっぱなしにしていったのだ。
つくづく、日本は治安の良い国だと思う。外国では落し物はまず無い、という考えの国もある。免許証が偽造パスポートや見知らぬローンのかたに使われる事もあるらしい。
俺は、日本という治安の良さと人の良心の残るこの国だからこそ大きな問題がなく、過ごせているのだと再認識できた。
その代わりといってはなんだが、人が困っていたら助けよう。俺も沢山、落し物を拾って貰っているのだから。
・・・今日はそんな感謝の気持ちの話だ。俺が落し物をしなくなる日は果たして来るのだろうか・・・。
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