#9 ラジオネームって誰が考えてるの?

浦見「HELLO YOUTUBE どうも、浦見みぎりです」

淀川「お前はどこの層を狙ってるんだよ」

浦見「普段YOUTUBEを観ている人達です」

淀川「普段YOUTUBEを観ている奴等は、今この瞬間もYOUTUBE観てるよ」

浦見「なるほど。じゃあYOUTUBEを観ている連中に媚びを売る必要はありませんね」

淀川「途端に口が悪くなったな」

浦見「F〇CK YOUTUBE」

淀川「こいつ、世界最大の動画投稿サイトを敵に回しやがった」

浦見「空耳です」

淀川「……そういう事にしとこう。怖いから」

浦見「では、今日のお便りに移ります。ラジオネーム【不完全変態】さん」

淀川「そういえば、ラジオネームってお前が考えてるのか?」

浦見「……何か文句でも?」

淀川「いや、その、いつも面白いなーと思って」

浦見「馬鹿にしているでしょう」

淀川「してないしてない」

浦見「嘘です。最低です」

淀川「本当だって」

浦見「じゃあ、一緒に考えて下さい」

淀川「考える? ラジオネームを?」

浦見「はい。報復絶倒の爆笑ラジオネームをお願いします」

淀川「無茶言うな」

浦見「急いで下さい。リスナーは待ってくれませんよ」

淀川「えーっと……、ラジオネーム【暇人28号】さん」

浦見「30点ですね」

淀川「低すぎだろ」

浦見「990点満点で」

淀川「TOEICじゃねぇか」

浦見「どうせ本物のTOEICも30点くらいしか取れないでしょう」

淀川「馬鹿にすんな。あと7点は取れる」

浦見「馬鹿じゃないですか」

淀川「うるせぇ。いちいち突っかかってくるな」

浦見「貴方が最高のラジオネームを出せば済む話です」

淀川「……ラジオネーム【隣の女がウザ可愛い】さん」

浦見「……ウザいは余計です」

淀川「【俺の彼女が世界で一番可愛い件について】さん」

浦見「きゅ、急に彼氏面ですか」

淀川「単なる架空のラジオネームだ」

浦見「白々しいです」

淀川「……俺は二つ出したぞ。お前も出せよ。ラジオネーム」

浦見「……ラジオネーム【隣の男がウザい】さん」

淀川「ただの悪口じゃねぇか」

浦見「ただの事実です」

淀川「だとしても言うな」

浦見「自覚があるなら改善して下さい」

淀川「自覚は無い。改善の必要もない」

浦見「あります。悔い改めて下さい」

淀川「何度も挫けて何度も諦めて何度も悔いたが何も改めない」

浦見「進歩が無いですね」

淀川「進歩が必ずしも良い結果をもたらすとは限らない」

浦見「そういう台詞は少しでも進歩してから言って下さい」

淀川「時には退く勇気も大切だ」

浦見「退いた事しか無いくせに」

淀川「退いてはいない。ただ、進歩の方向を致命的に間違えただけだ」

浦見「もう引き返せない所まで来てしまったという訳ですか」

淀川「あぁ。だから間違ってるとか言うな。知ってるから。知ってて間違え続けてるから」

浦見「間違っていると言ってくれる人がいなければ、己が間違っている事にすら気付けませんよ」

淀川「もう一生分言われたよ」

浦見「言い続けてもらわないと、言われなくなった途端に増長しますよ。間違いを間違いと認識出来なくなりますよ。人間はそういう生き物です」

淀川「……それもそうだな」

浦見「だから言い続けます。貴方は間違っています」

淀川「俺も、言い続けるよ。お前は間違っている」


浦見「最後まで言い続けて下さいよ。途中で止めないで下さいね」

淀川「見くびるな。死ぬまで言い続けてやる」

浦見「貴方は間違っています」

淀川「お前は間違っている」

浦見「そんな貴方が大好きです」

淀川「……そんなお前が大好きだよ」

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