新婚旅行いっきまーす!!

『ブロロロロロ・・・・』


「きゃ~!!!!はやい!!こわい~~~」


「ふはははは!!俺は風になるんだ!!」


 変なテンションで平原を飛ばす場違いなバイク。


「あなた!!もう少しスピード落として!出るなんか出ちゃう~~」

 マイさんがそろそろ限界だ。


「そこまで、出してないんだけど40キロくらいだよ?馬くらいじゃないかな?」

 少し残念、ゆっくり行きますか。


「40キロ?初めて聞くんだけど・・・よかった、この速さなら大丈夫」

 顔色が思った以上に悪いから、休憩しよう。


「少し止まるよ、シャールがバックに色々入れてくれてるからお茶にしよう」

 見晴らしのいい丘があったから止めて、テーブルを出しティータイムをする。


「わぁ!何この丸いケーキ初めて見るわ!」

 フォークで、つんつんしながら眺めている。


「これはね、まんじゅうだよ。中身は何だろう?初めて見る(こっちの世界では)少し割ってみよう」


 素手で、ぱかっと割ると・・・粒あんが入ってた。餡子あったんだ。


「粒あんだね・・・・(ぱくっ)」

 うん、一応甘いな・・・さとうは、入ってないけど何だろ?この甘味は・・・なぞだ。


「あら!なんだか、上品な甘みだわ、王宮でも出たことないんじゃないかしら、そして、紅茶に合うわね」

 ほくほくと食べてくれる。日本人と人種が違うから好みが合わないと思ったけど、大丈夫だったみたいだ。正直な感想で、少しあの頃と味が違う素材の差もあるんだろうけど、ここはありがたくいただきます。


「これは、小豆を使った甘味だよ砂糖は使ってないみたいだね、それにしてもよくここまで甘くできたもんだよ、おいしね!」


「ふぅ!小腹どころか食べ過ぎてしまったわ、あなた少し歩いていかない、もしも今乗ってしまったら・・・出ちゃうわ」

 恥ずかしそうに、頬を紅く染めていた。


 ごめんね、淑女にそんな恥ずかしい事言わせて。


「わかった、あっちに街が見えるから行ってみようよ!歩きでも、1時間くらいかな?」


「えぇ!最近貰ったこの靴が歩きやすいから、そのくらい問題ないわ!」

 ぽんぽ~んと、飛んでみるマイさん・・・かわいいね、お胸様も、跳ねてますよ!


「なら、しゅっぱ~つ!!」


「は~い」

 そのまま手を繋いで街に、向かうのだった。


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