第3話 月の噺
正直、文字数の目標としては4、500程度を予定していたのだが。
前回は前回で筆が乗りすぎた節があるようだ。
ハードルがあげられていたら、申し訳ないがそのハードルを下げておいてほしい。
さて、なので今回は簡単に月についての戯言を述べておこうと思う。
まず前提として、東洋の話ではなく、西洋の話である。留意してほしい。
その西洋において、月とは魔性の効果を持っている。
それは人々を照らし、光をもたらす太陽とは対照的に……月は、人々を狂わせるという。
専ら、太陽と月は対比されるもので、そういった考えがあるのは当然と言えば当然だ。太陽神は男の神。月の神は女の神。
こうした狂気の月を元にした、身の回りの伝承、言葉には様々なものがあり、少しばかり例を挙げることだってできる。
『ルナティック』狂気を表す言葉。『ルナ』とは月を表す言葉で、それに精神を障られると『ルナティック』。狂気を起こす。
狼男の話をしよう。一般的な狼男の話では、人間が狼に変容するのは、決まって月夜……さらに言うなら満月の夜である。月に誑かされる。
月は狂気で。月の光は気を触れさせる。西洋魔術下では、そういった認識が一般的であったのだ。
ただ、現在まで残っているかどうかまではわかっていない。魔術が魔術足りえなくなり、神が死んだ現代では、気を触れるまでの力は失ってしまったのだろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます