第65話 [巨人の鉄槌]

 ―引き続き色葉視点―



「それで作戦って?」

「しんぷるいづざべすと! 私があの枝豆跳ね返すから、色葉みなみんは地面凍らせるでヨシッ!!」


 そ、それで倒せれるのかな……?

 でも私より律ちゃんの方がゲームとか詳しいし、任せちゃっていいかな。


「じゃ、じゃあやろっか!」

「ひと暴れしちゃお〜♪ ……っと、その前に全力であの枝豆を煽るよ〜!」


 ニヤニヤとしながら、律ちゃんは枝豆のことを煽り始めた。


「だいたいさぁ〜、君ってこんな細くてふにゃふにゃなのしか生やしてないんだ〜。弱そ〜、ざ〜こ♡ よわよわえだまめ♡

 ほら、みなみんも言ってやって!」

「えぅ、えっ!? えーっと…………ざ、雑魚……さんっ!!」

「さんつけちゃダメでしょ」

『メスガキどもが……! 喰らうがいい!!!』


 わ、私めすがき……っ!!?

 ガーンとショックを受けていると、枝豆さんは緑色で艶のある豆を落下させる。


「待ってました! せ〜のっ、オラァ!! ドラァ!! 無駄ァ〜〜ッ!!!」

「あ、アリアちゃんすごい……!」


 律ちゃんは落下する豆に向かってジャンプし、それをハンマーで打ち返し、吊り下がっている枝豆を次々に落下させて行く。


『ヴグッ……!! ま、まずい……あの方の加護が消えてしまっている……直ぐに直さなくては!

 だが、落とした我が種子たちを使えばいいまでだ! 【もやし生やし】!!』

「みなみん、今! 凍らせちゃって〜!」

「え、あ、わかった!!」


 こんな広範囲だったら、私の氷はさすがに全部凍らすことができない。

 ……普通だったら。


 空気中の水分だけを凍らせるんじゃなくて、わざと自分の体内から水分を取り出して凍らせることだってできる。


「自傷はやだけど……仕方ないよね」


 手にナイフを持ち、自分の掌をそれで切って地面につける。

 たちまち地面は桃色の氷で包まれ、もやしは地面から頭を少し出したところで微動だにしなくなった。


「おぉ〜、綺麗だね! じゃあ私も……決めちゃおっかな! 【巨人の戦鎚ギガント・ハンマー】!!」


 律ちゃんは枝豆の真上まで行くと、持っている大きなハンマーがさらに巨大化した。


『クッ……! だがその程度のスキルではこの私は……!!』

「そうだよね〜。だから――【全魔力解放フル・リリース】!!!」


 上を向けば、視界全てが埋まるほどに肥大化したハンマーが映る。

 巨大化したと思ったら、さらにもう一段階ハンマーが大きくなっていたのだ。


『な、何だとォ!!?』

「どっ・こいっ・しょォ〜〜ッッ!!!!」


 響き渡る轟音はしばしば続き、それがやむと同時に、ペッチャンコになった枝豆がそこにあった。


「一件落着〜☆」

「り、律ちゃんすごいね……」


 なんとか勝てた……。

 こ、これで紅羽くんの役にも立てたよね。えへへ、もしかしたら褒められちゃうかな? え〜どうしよ〜!!(嬉しい)



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


やぁやぁ、海夏世もみじだよ。

また失踪すると思ったかい? 残念! 今回はすぐ帰ってきちゃ〜〜。


大学が始まって履修登録やら奨学金やらで忙しかったからかけてなかったんだ。今回は胸を張って言い訳できるね!


まぁでも、大学始まったから毎日投稿はできないよというお知らせをここに書き記しておくぜ!

それでも呼んでくれる方は、今後とも面白い作品を書くつもりなのでよろしくお願いいたします!

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