第36話:朝チュン(?)
なんだか……あったかい……?
俺は寝ていたはず……どこで寝たっけ……?今何時だ……?
俺はゆっくり目を開けた。
すると目の前には
「あ……?なんだ……これ……」
目の前には謎の物体があり、それを俺は抱きしめながら寝ていた。
これが俗に言う朝チュンとやらか……。
「いつまにこんなものが……これの正体はきっと湯たんぽ的…カイロ的なものか…。誰だか知らないけど感謝しよう……」
鑑定もしなくていいや……あったけー。
謎の赤くて白い物体は暖かく、温もりを感じた。
「………だけどちょっと硬いな……まあ欲はいけないな…」
俺の睡眠グッズがまた増えたようだ。
「“天然カイロ”とでも名付けておこう」
………そういえば…寝る前に誰かから話しかけられたような……?気のせいだったっけ?
まあいいや。もう一眠りと行きますか。
天然カイロを抱きながら。
「zzzz」
紅羽はまたもや強制ログアウトされるまで眠り続けるのであった。
〜〜
「ゲーム終わったけど……もう夜だし寝るか……」
ゲーム始めたのが夕飯食べた後だったのでもうすでに夜だしであった。
なのでまた眠ることができる……!
でも明日月曜日とか……行きたくねぇ…。
俺はベッドへに転がりながらゲームをしていたので、つけていたゲーム機を片付け、そのまま眠りへとついた。
〜〜
「ほーら!!紅羽起きろー!!!」
「ぐっ……我後少眠、否起我」
「中国語っぽく言うなら!訳したら“俺もう少し寝る、起こすな”でしょ!?」
「姉ちゃんさすg……zzz」
「おおおきろおおおおお!!」
流石に起きた。だって姉ちゃんが俺の耳元で叫ぶんだもん。
あんな状況だと流石に眠ることは不可能。
「あー……ねっむ……」
俺はリビングで椅子に座り、ほぼ目を閉じているが頑張って食パンを食べている。
今から学校まで歩くとか…とんでもない重労働。
ん……?まてよ……今日確か優流が朝家に来るとかなんとか言っていたような…よし。
俺はいいことを思いついた。
と、思いついた途端にインターホンが鳴った。
時刻はすでに出かけなければいけない時間。
さっき頑張って制服に着替えたし、教科書とかは全部学校に置いて行っているから空のバッグだけ持ち、玄関へ向かった。
「よっ!紅羽おはy……」
「優流、今日お前の好きなパンを購買で買ってやるから俺の頼みを聞け」
俺は優流の肩を両手でガッと掴み、提案をした。
「えっ!?まじ!?いいよ!!で、どんな依頼?」
「俺を背負いながら学校へ向かえ」
「え…えぇ……なるほどそゆこと…まあいいけどさぁ…。パン買ってくれんなら」
「約束する。俺が約束破ったことあるか?」
「いや、何回かあるよね?めんどくさいこと嘘ついて乗り切ろうとしたこととか」
「シラナイナ」
「現在進行形で嘘ついてんじゃん!!」
「大丈夫、大丈夫。ちゃんと金はあるし」
「はぁ…ま、いいよ。昔からの付き合いだ。やってやるよ」
流石、話のわかる優流。
なぜ今日優流が家に来たかと言うと、月曜日は俺が毎回遅刻するからという理由で先生が派遣を要請したのだ。
それを逆手に取ってやったぜ。
俺はそんなことを思いながら優流の背中に乗り、揺られながらまた眠りについた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
寒くなってきましたね〜。
カイロ買わないとな…。
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