第28話:色欲の大罪




「む……噴水か……」



 ログインしたけど……もうそろそろ来るか?



「「「「おおっ…!!」」」」



 ん?なんか周りの空気が変わったような…。



「ん……?あれもしかして色葉か?」



 騒ぎの中心にいたのは髪は桃色だが髪型は変わっていない。


 俺は人混みを進み、そいつに話しかけた。



「おい、色葉か?」


「うひゃぁっ!?えと、どどどちら様?」


「ああ……この仮面つけてるからか…はい」



 仮面を外し、俺の顔を見せた。



「あ!紅羽くん!うん、私だよ!」



 やっぱり色葉か。




「おい、なんだあの男」

「許せんな……」

「ちょっとPKしてくる……」

「バカお前ここではできねぇよ…やるんだったら人混みの外で…!」

「のりのりかよ…」



「騒がしい……来て」


「え!?ちょっと待っ…うわあ!!」



「「「「「ああ!!!」」」」」



 俺はクッションに乗り、そこに色葉を引き寄せ外までひとっ飛びした。


 その間なんか気温がすごく上がったみたいだ…あとなんか色葉、真っ赤じゃん……そんな暑かったんだ。



「さて……ここらへんなら大丈夫か……」


「う、うん……」



 ん?なんかまだ顔が赤いな…だいぶ涼しくなったと思ったが。



「おい、大丈夫か?」


「んえ!?大丈夫大丈夫!!」


「そうか……。あ、姉ちゃん忘れてた。まあいっか」



 人混みを避けるのに精一杯だったから。しゃーない。



「んじゃあ早速……何を聞きたいんだ?」


「ああ、それじゃあちょっと待ってて、はいっ」



《みなみんさんからフレンドカードが渡されました。フレンドになりますか?はい/いいえ》


「“はい”」



「それでね……えと、はいこれ」


「ん?」



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

みなみん(種族:天使)



[称号]

【大罪:色欲の極致】



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



「お前……天使なのか」


「えっ!?そこ!?」



 こいつ人間じゃねぇ!ってそうじゃなくて…。



「この称号か…」


「うん……なんかいつのまにか貰えてて、それからいろいろスキルとかも急に貰えるようになったから」


「大罪の称号なら俺も持ってるぞ」


「えっ!?あ、ああ……“怠惰”でしょ?」


「おお…当たってる。すごい」


「いや……多分誰でもわかるよ……」



 にしても“色欲”…ねぇ周りをメロメロにするから…とかか?



「まあ…別に大罪の称号があっても俺は特に何も問題ないぞ」


「紅羽くんはいいと思うんだけどね…なんだか称号のせいなのか周りからよく話かけられたり、ジロジロ見られたりするの…」



 んー……?それ、大罪の称号のせいじゃなくて、顔が可愛いからじゃね?



「おい…それ多分色葉が可愛いからだと思うぞ」


「えぇ!!??かかかか可愛いだなんて…」


「………?」



 また顔赤いな…こいつすぐに顔が赤くなるからな…。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


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