第20話:優流side

ここからはまだ再編集してないので、昔の書き方のままです。


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「さて…街も出てあそこが最初の森の入り口かぁ…。ってん?なんか寝てる人いねぇか?顔がよく見えねぇな……誰だ?」



 始まりの森の入り口近くまで来た優流はクッションに寝そべりながら寝ている男を見つけた。



「おーーい!大丈夫かぁ!?」


「ん………今昔、物語………」


「え?今昔物語?そういえば今日授業でやったな……」


「ん?あれ………優流………?」


「えっ?なんで俺の名前知ってるんだ?」


「ん……?ああ……そういえば仮面つけてたな……はい……」


「え、ああああ!!紅羽じゃねぇかあ!!」


「うす………」



 な、なぜここに紅羽が…!?俺とは噴水の前で約束していたはず……。

 何か只ならぬ事情が…!?



「なんで紅羽ここにいるんだ!?」


「なんでって……お前の妹に連れてこられたんだよ……」


「律ぅぅぅ!!」



 あいつめ…!ちゃんと約束の場所に連れてけって言っておいたのにぃ!



「ま、まあ会えたんだからな…終わりよければ全て良しだ…。そんじゃあちょっと冒険しようぜっ!!」


「は?ダル……。一人で行ってきていいよぉ……」


「何っ!?」



 こ、こいつ…当たり前のように友達の誘いを断りやがった…!しかもだるいからと。



「そんなつれないこと言うなよーー。ちょっとだけだから!先っぽだけ!!」


「どういうことだよ……まあお前のしつこさは俺が認めるほど……仕方ない……」


「なんか嫌な認められ方だな…よしっ!じゃあ早速れっつ———」


「zzzzz」


「って寝てるし!!こいつめぇ………あっ!そうだ!」



 俺はアイテムボックスからロープを取り出した。


 それを紅羽が乗っているクッションに縛りつけた。



「これでよし!なんでか知らないけど浮いてるから楽に運べるな!」



 俺はそのまま紅羽を運びながら森の中へと入っていった。


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優流は面倒見のいいやつです。

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