第17話 [サクッとボス倒した]
「今日!クレハ兄と一緒にやりたかったのはボスを倒したいからであります!」
「へー……ファイト〜」
「クレハ兄もやるのーー!!!」
えー……あの裏ボスぐらい強かったらどうしよう……。またあんな動かなくならなきゃいけないんだったらすごくめんどくさいんだが……。
ま、その時はその時……。律に楽しんでもらうのがいい……。
###
「さあ! ここが始まりの草原のボスのステージです!」
深そうな森の入り口までたどり着いた。
木の陰で中はとても暗く、吸い込まれそうだった。
「へー……草原から森へ入る場所か……」
「なんでもここはすごいでかいウサギが出るらしいよ!」
「うさぎ……ねぇ。まあいい……さっさと終わらせるか……」
「れっつごーーー!」
俺とアリアはボスステージへ向かい歩いた。
《ボスステージへ入りました。ただいまより、クレハ、アリアがボスとの戦闘を開始します》
足を踏み入れた途端アナウンスが流れ、目の前に体長三メートルほどある大ウサギが現れた。
幼い子が見たら泣きそうだ。
『キュアァァァァ!!』
「ふむ…とりあえず……【鑑定】」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
忍び大ウサギ(ボス)
体力/20
魔力/0
攻撃力/12
防御力/6
速さ /20
幸運/15
[スキル]
【飛び蹴り】【隠蔽】
説明:ウサギのボス。速さを生かし、相手を翻弄する。姿を隠すことが可能。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ふーん……速さが高いな……」
「クレハ兄! いくよ!」
「ん〜……」
アリアはハンマーを背中から取り、両手で持ち、ウサギへと走っていった。
「はあああああ!!」
巨大なハンマーをうさぎへと振り下ろし、ズドォォンという轟音を響かせる。
しかし、ウサギは自慢のスピードで意図も容易く避けられ、ハンマーは地面をえぐるだけとなっていた。
「む! むむむ……!!」
「(速さが自慢って書いてあったからなぁ……)」
そしてウサギは【隠蔽】を使い姿を消し、アリアへ向かい、【飛び蹴り】を決めようとしていた。
ちなみに俺は見えている。右目で。
「仕方ない……【紅稲妻】からの【
俺は【紅稲妻】を手のひらから出し、それを【
『キュアァァァ!!! ……ァァァ………』
「へ?」
絶命したうさぎから視線を移したアリアが変な顔でこっち見てる……。
《ワールドアナウンス:始まりの草原のボスがクレハ、アリアさんに討伐されました!新ステージ〝最初の森〟が解放されました!》
《大ウサギを討伐。レベルアップしました。ドロップアイテム【隠蔽の仮面】を獲得》
《スキル【
【
「クレハ兄! 今の何!?」
アリアが今にも目が飛び出しそうなほどに目を開き、ずいっと俺へ近づいた。
「……近い、あれは俺のスキルだ……」
「スキル!? 始めたばっかりなのにもうあんな強いスキル手に入れたの!? えっ……今レベル何!!?」
そういえば大ウサギも倒したからレベル上がったか……ついでにステータスポイント分けとこ……。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
クレハ(種族:人間)Lv.19
体力/46→49
魔力/72→77
攻撃力/25
防御力/22
速さ /19
幸運/36→38
[スキル]
【鑑定】【アイテムボックス(小)】【
[称号]
【大罪:怠惰の極致】【裏ボスキラー】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「えーと……レベルは19だ」
「はあああああ!? 今……トップレベルってクレハ兄ぃだったの!!?」
「ん……? なんだ、それ」
「掲示板に運営が公式で上げてるランキングだよ!」
「へー……よくわかんないや。とりあえず、エネルギー消費したから……寝ま……す」
「えっ!? ちょっとクレハ兄ぃ!!?」
「すぅー…………」
「ってもう寝てるーー!!!」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
俺もあのクッションほしいなぁ…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます