第10話 [vsグランドスケープゴート①]



「さて、まずは分析だ……。かかってこいよ……」

『ヴヴゥ……グァァァァ!!』


 右目でしっかりと確認をする。


「(静電気の流れが変わった……0.3秒後、秒速約三百キロメートルで俺の心臓に一直線……!)」


 俺は右に向かって全力で避けた。

 俺が右に逸れた途端、紅の稲妻が横を走っていく。


「……危なっ。直撃したら一撃でお陀仏っぽいなぁ……」


 どうやら普通の稲妻より速く走るようだ……。威力も凄い事になってる。これもまぁ、ファンタジー要素だろう。

 だが、。まだ不確定だが、操作はできないのかもしれないな。


「だがこっちも魔力を消費し続けてなきゃいけないからな……。手短にいこう……」


 【浮遊フロート】はあまり魔力を消費しないが、【念動力サイコキネシス】は力を込めれば込めるだけ魔力が消費されていくので考えて使わなければならない。


「……と言ってもどこを攻撃すれば……そうだな……」


 俺は【念動力サイコキネシス】で周りの小石を浮かせた。そしてそれを全方向から放った。


『グ……グェェェェェ!!』


 効いてはいないが怒ったようだ。

 だが裏ボスは開始をぶつけられた際、角と腹を守ろうとしていた。


「そこ、か」


 弱点を見つけた。あとは集中攻撃するだけだ。

 あの稲妻を発生させてるのは角だろう。稲妻がとても厄介だから、先に角を壊しておく。


「【念動力サイコキネシス】……!」


 馬鹿でかい岩を念動力で持ち上げ、それを思いっきり角へ向かって最速でぶん投げた。


「ふんっ!」

『グァァァァァァァァ!!!』

「ちっ……片方ずれたか…。…一本しか折れてない……」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


魔力/40-20→20


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「……まずいな、もう一回使ったら魔力切れる……」


 俺が速く動けているのは【念動力サイコキネシス】のおかがなので、使えなくなるとそれこそ死んでしまう。

 魔力管理がとても重要だなぁ……。


『グァァァァ!!』

「(……! やばい……全方向から稲妻が来る……。上に……上からもか。ここは一か八かの大勝負するかないな……!)」


 俺は最速で上へ駆け上がり、そのまま、


「【念動力サイコキネシス】!!」


 真上から来る稲妻に向かい念動力を使った。


「ぐぅぅ……!」


 相当な魔力を消費している。だが……。


「ふっ!」


 なんとか稲妻を弾き返し、そのまま山羊へ向かって一直線。

 自分が使ったスキルに直撃し、悶える声が山羊から漏れ出ていた。


『ガ……ヴガァァァァ……!!」

「はぁ…………。あぶねー…死ぬとこだった……。けど、一泡もふ二泡も、吹かせられたか……」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

グランドスケープゴート



体力/104-53→51

魔力/29-13→16


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 よし……ようやく半分切った。

 けど、こっちもこっちで大変なことになつてる。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

クレハ


魔力/40-36→4


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 もうほぼ魔力が無いか……。けど、こっちも考えなしにスキル使ってたわけじゃないんだよなぁ。

 ……そろそろ、じゃないかな。


《武器:【人をダメにするクッション】の使用時間が一定時間を超えたため、新たなスキル、【体力自動回復(極小)】【魔力自動回復(極小)】が発現》



 よし……。計算通りだ。

 武器を詳しく見ていたら、使用時間により新たなスキルが発現できるというものがあった。

 最初のスキルは五時間乗り続けることによって手に入るものだ。


『ガァ……グァァァァ!!』


 雄叫びをあげると共に、背中から漆黒の羽を広げ、一本の角の稲妻も威力が増していた。

 そして、羽を使って空へと飛び立つ。逃げたわけではないようだ。


「なるほど……やっぱそうなるか……。第二ラウンドは空中戦と洒落込もう……って感じですか……!」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

なんでもありだよ……なんでも。




明日は投稿無しとさせていただきます。


明後日は出す!

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