第13話 ブリューナク

 ダンジョンが現れて一週間、世界中で扉は確認され世の中は混乱し学校は休校となった。しかしながら、世界中の多くの科学者により研究されたが木と石でできているということ以外には分からず、外に害はないということから落ち着きを取り戻していた。現在は武装した自衛隊がダンジョンに入りモンスターを発見また重火器が有効であり、撃破しているということだ。

 この一週間、俺はというと家族に部屋に閉じこもるといい鍵をかけダンジョンに入ってレベル上げをしていた。

 もしもの場合に備えて母さんや楓を守る力をつけるためだ。そのため少々危険だが森へ入りゴブリンやコボルトを狩り、夜になるとそいつらの集落を襲うということもあった。1人では不可能なこともレオがいれば陽動作戦など戦闘の幅が広がるため非常に助かっている。アウルべアと遭遇することはなかったが何度かオークと戦闘になった。オークは一言で言えば豚顔の太った巨人だ。体調は2.5mほどはありかなり力が強い。しかし残念ながら知能は低いためレオが前に出て後ろから俺が首を切るというだけで片がついた。

 1日12時間程度ダンジョンで生活した甲斐あってかlvは11となった。またptをレオの食事以外は換金せず装備を整えるために貯めていた。


「橋本様、ついに達成しましたね」


「ああ。頑張った甲斐があったよ。早速でわるいんだが購入したい」


 俺の発言を聞きすぐにタカイさんは片手を亜空間にいれひとつのものを出してくれた。


「ガォ!」

「レオもそう思うか?やっぱり綺麗だよな」

「橋本様、こちらがブリューナクです」


 刀身は少し青みがかった白で僅かに冷気と電を帯びており神秘的な輝きを放っている持っている手がひんやりする。刃渡りは70cm程の太刀だがステータスのおかげか剣術スキルを持っているためか難なく振ることができる。

 このブリューナクは10lvに到達したG20のそれぞれが20種類の内から1つチュートリアル完了の証として購入できる装備の1つらしいが俺が購入する時には最後の一つになっていた。ブリューナク選ばないってセンス無さすぎだろ。


「橋本様これにて私のチュートリアルは卒業でございます。お疲れ様でした。これからのご活躍を心より楽しみにしております」


 G20で俺が最後の卒業らしい。商店は利用出来るがダンジョンへの動向はなくなるそうだ。遅れた卒業のハンデなくすための措置としてsptの購入が可能になるとのことだ。ハンデを無くすにしては過剰な気がするが貰えるものは貰っておく。ちなみに1000pで1sptらしい。


「ブリューナクの試し斬りにいくとするか」


 新しい武器を手に取り、タカイさんに見送られ光の門をくぐる。

 スライムに目掛けて一振りする。何の抵抗もなくスライムが真っ二つになった。すごい切れ味だ。魔力を込めれば雷や氷の斬撃となってスライムに襲いかかった。込める魔力の量により威力や形を変えることまでできた。

 ブリューナクに熱中してしまい16時に入ったダンジョンを出たのは19時頃だった。

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