第12話 戦闘ランク
アウルべアとの遭遇からの3日間、俺はレオのごはん代を日々稼ぐだけに終わっていた。アウルべアはsptを消費すれば問題は無いと思うが気付かない間に近づかれ源神化する前に攻撃された場合やアウルべア以上に強いモンスターと遭遇する可能性を考えたため、あまり森の深くへは入らなかった。
とはいえ何もしなかった訳ではない。レベルも1だが上がったし鑑定眼でレオを見たところステータスが表示された。鑑定眼の熟練度が低いため名前、lv、戦闘ランクのみだったが、知ることができた。レオは4lvになっており、戦闘ランクはEランクだった。戦闘ランクはSSS〜Gランクの10段階に分かれており、その中でも+・-があるので細かく見れば30段階あることになる。一般のゴブリンでGランク、成人男性でFランク、プロの格闘家でEくらいのステータスだそうだ。
俺も自分を鑑定するとEランクと出たので同じくらいのステータスだろう。アウルべアは予想ではD+以上ありそうなので3spt消費した源神化を使った俺はCランク程度はあるのかもしれない。ってか俺プロの格闘家と同じくらい強くなってんの?それともこんだけステータスを上げてやっと格闘家に追いついた事を嘆くべきなのだろうか。
だが、そんなことはどうでも良くなることがある。そう、皆様もお分かりだろう。ついに、今日、なんと、俺の楓が帰ってくる!
「まだか〜楓〜」
待てど暮らせど帰ってこない。まだ1時間しか経っていないが。修学旅行のしおりでは16時解散とあったため俺は玄関で楓の帰りを待ち続けている。今は16時のため解散時間の30分前から待っているということだ。早く着いた楓が寂しくないよう俺は学校が終わってすぐ家に帰り4時すぎにはレオの様子を確認しダンジョンの待機室を後にしたのだ。
足音が聞こえ、ドアノブをひねる音がした。
「おかえり楓!怪我はないか?寂しくなかったか?」
「ただいまお兄ちゃん!心配しすぎだよ〜、大丈夫だってば。それよりさ、帰り道凄いことになってたよ」
楓が言うには警察と人だかりがあり見てみると石と木でできた巨大な扉ようなものがあったそうだ。
俺が帰ってきた時にはなかったが…ダンジョンか!?
楓に場所を聞きすぐに家を飛び出し駆けつけると警察によりロープで仕切られ入らないようにはされていたが遠目でもハッキリわかる程巨大な扉があった。間違いないダンジョンだ。
家に戻りテレビをつけるとニュースで日本全国の各所で同様のものが発見されており、確認されているだけで37箇所ものダンジョンがあるようだ。国の方針は本日17時からの会議により決定されると述べられていた。
起源人という職業から想定してはいたがこんなにも早く現実になるとは…
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