第5話 ステータス

 俺の家の窓をよじ登ってるやつがいる。

 周りから見れば明らかに不審者だが、こんなことをいているのは俺だ。なんでこんな事をしてるかって?

 バイトと言ったがそれはダンジョンのことだ。ダンジョンに行くためには部屋の押し入れから入らないといけないため、こんな事をするはめになっていると言うことだ。


「タカイさん、お待たせ」

「おかえりなさいませ、早速参りますか?」

「そうだね、行こう。あ、夕方の6時には帰るから」

「では、夕方の6時ごろにお知らせいたしますのでご心配なさらず」

「じゃあよろしく、タカイさん」


 光っている門をくぐると、前回と同じ場所にでた。何度見てもこの大自然は美しく見惚れてしまうが、お金を稼ぐため早速狩ることにする。


「じゃあスライム狩ってくる」

「お気をつけていってらっしゃいませ。危険ですのであまり遠くには行かないようにお願いします」

「わかったー」


 スライム目掛けて一目散に走り、ナイフ刺すということを30分。これ、意外ときつい。スライム同士が離れてて中々見つからないし走るのがきつい。しかも、ナイフも思いっきり刺さないと核まで刺さらないし、普通にナイフ重いし…

 次で9体目か。よいしょっと。


〈レベルが上がりました〉


「タカイさん、レベル上がったよ。なんか体が軽くなった気がする!」


「おめでとうございます。しかし橋本様、体が軽くなったのは気の所為かと」


 レベルが上がるとステータスptが貰えるためそれを割り振るまで能力が上がることは無いそうだ。

 じゃあ本当に気の所為じゃん。なにこれ恥ずかしい。


「では早速ステータスを割り振りましょう。橋本様は頭でイメージすれば能力値を割り振れるはずです」


「やってみる」


 イメージするとステータスが出てきた。


【名前】  橋本 優輝  

【年齢】  18

【職業】  高校生

【LV】   2


【HP】  20/20

【MP】  1/1


【筋力】  50

【耐久力】 35

【魔力】  0

【対魔力】 0

【敏捷性】 45


【SPT】 5

【スキル】 ─


 SPTというのがステータスやスキルに割り振れるそうだ。魔力が気になってしょうがない。手頃な岩の上に腰をかけ熟考した結果、魔力、俊敏性に1ずつ割り振り、残った2sptでスキルを獲得することにした。俊敏性は速さだけではなく疲れにくくなるらしい。HPやMPは直接上げることもできるが耐久力、魔力を上げることで上昇するそうだ。

 スキルボードから選んだのは炎魔法だ。スキルボードは人やレベルによって変化するそうだ。

 今使えるのはファイアーだけということがすぐに理解できた。魔力や熟練度、MPによって使える魔法が左右される。確認するとステータスに炎魔法が追加されていた。


【名前】  橋本 優輝  

【年齢】  18

【職業】  高校生

【LV】   2


【HP】  80/80

【MP】  11/11


【筋力】  50

【耐久力】 35

【魔力】  1

【対魔力】 0

【敏捷性】 46


【SPT】 5

【スキル】 炎魔法

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