第47話 ゴーゴン・ヘッド
「ウツロ、これがわたしのアルトラだよ」
「なっ、なんだこれはっ!?」
「あはは、
ギリギリと
彼女の
「
似嵐鏡月はもはや、言葉を
その苦しむ様子を、彼女は舌をなめながら観察している。
「どう?
「――!」
ヘビの髪が
星川雅の
「この大きな口で、むしゃむしゃ食べるんだよ」
舌なめずりをする大きな口に、似嵐鏡月が運ばれる。
「バケモノ……」
アクタは思わず、そうつぶやいてしまった。
「バケモノ? そうだよ、わたしはバケモノなんだよ、アクタ? ヘビの
星川雅はケラケラと笑っている。
「うふ、ゴーゴンはギリシャ神話の怪物、バケモノのことだものね。気に入ってるんだ、このネーミング」
彼女は
「どう思う、ウツロ?
言葉にならない。
どう声をかければよいのか――
ウツロの
「毒虫がどうとかって言ってたよね? それがなんなの? この醜さに比べれば、毒虫が何よ? わたしがどんな思いで、こんなのと向き合ってきたと思う? 地獄の苦しみだよ。これがわたしの
自分の放った言葉で
「ウツロ、こんなわたしを、愛してくれる?」
ウツロには確かに見えた。
そう言った少女のまなじりに、光るものが。
(『第48話
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