第2話 武装組織
「これは確かな筋の情報か?」
コンは写真をよく見ながら言う。
「ウチの情報機関の情報だ、間違いないぜ」
コンは写真をハブに返す
「取りあえずその話はここではマズい、Bで落ち合おう」
「Bだな、解ったぜ、じゃ二時間後にBで」
「二時間後か、解ったそれじゃあな」
「ああ…」
コンは射撃場を後にした。
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~基地内研究所~
コンは自身のカードキーをかざして扉のロックを解除する。
扉が開くとそこは妙に白い部屋だった。
コンは廊下を歩いてとある研究室へ向かう。
その時だった。
「コンー!こっちーだよ!こっちー!」
後ろから聞き慣れた声がしたので振り返る
「メガネか、探したぞ」
「僕もやっと見つけたよ、ささっ!早く見てくれよ!」
「解った解った…」
コンがメガネの研究室へ入るとメガネは珈琲を差し出す。
「どうも、それで…例の物は?」
コンが聞くとメガネは机の下からアタッシュケースを取り出す。
「これだよ、」
メガネがロックを解除してアタッシュケースを開けると中からは何発かの弾が入っていた。
「ルーカス所長のお陰でようやく完成したよ、サンドスター対消滅弾」
コンはその黒光りしてる弾をつまみ上げて360度回して見るとアタッシュケースに戻す。
するとメガネはいつの間にか立ち上がり壁についてるボタンを押すと壁の一部が開き、シューティングレンジが出て来た。
「効果は自分で確かめてみて」
コンはニヤッと不敵な笑みを浮かべて弾を一発自身のリボルバーに装填して構える。
メガネは二つ目のボタンを押す、すると、サンドスターの一枚岩が出て来た。
「これ、高そうだが、良いのか?」
コンはメガネの方を見て聞く
「大丈夫、セルリアンが落とした奴らしいからまた、どうせまた出て来るよ」
「それでいいのか…ま、許可が下りたなら好きにさせて貰うぜ」
コンは一枚板の中央に弾をめり込ませる。
その瞬間眩い光と共にサンドスターの一枚板はセルリアンを撃破したときの様なポリゴンの欠片となり空気中に消え去った。
「凄いな…」
コンはただ驚きと共にその光景を見ていた。
「コン、効果は気に入ってくれたかな?」
ふと、メガネに声を掛けられ我に返る。
「ああ、完璧だ…それで一発のコストは?」
メガネは黙って書類を見せる。
「…大量生産は無理って事か」
「全部手作りだからね、アサルトライフルワンマガジン分でも三ヶ月はかかるよ」
「マジかよ、マグナム弾1発にどれ位かかる?」
「3~5日かな」
「完全に緊急時の弾だな、取りあえず助かったありがとう」
「どう致しまして、じゃあ僕もこれから所長の所に行かなくちゃ行けないから…」
「ああ、またな」
メガネは頷くと部屋を後にした。
そしてコンも部屋を出てバーに向かった。
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~基地内バー~
チリンチリン…
扉を開けるとベルの音がし、一人の男が入ってくる。
「…来たか」
「少し待たせたかな、ハブ…で、」
『例の武装組織の事だが』
ハブは声を合わせてきた、そしてツボって机を叩きながら笑っている。
「ははは!まさかあんなにピッタリ合うとは思わなかったぜ!はははは!」
「…」
「はは、ふぅ…冗談だよ、冗談」
ハブはコンに茶封筒を渡す。
「これ、例の件の奴…開いて良いぜ」
コンは茶封筒を開き、中の情報に目を通す
一通り目を通し終えると口を開く
「これは、中々にマズいな…それで迎撃の手立ては?」
「一応立ててあるぜ、まずはルーカスをホテル、ジャパリ・インザ・ミラーに秘密裏に護送する」
ハブは紙に簡単な基地の地図を描き始める。
「んで、恐らく奴等はここしか基地を知らない、んで絶対にここの住居棟に行くはずだ」
「そこにトラップを仕掛けると?」
「…いや、トラップは確かに仕掛けるけど、それは本筋じゃない、奴等をここに追い込む」
ハブは紙に書いた地図の1つの場所にバツを付ける。
「成る程、そりゃ良い案だな、立案者は?」
「アムールトラ隊長だぜ、やっぱり頭の回転速度が違うからな、」
「…成る程」
そう言い飲み物を置いた瞬間コンは後ろの席に座っている男にリボルバーを向ける。
「さっきから後ろをトコトコ着いてきててバレないと思ったか?」
「何を言ってるのか…」
バァァン!
コンは男の足の数㎝前に発砲して穴を作る
「さっさと雇い主を吐け、死ぬぞ」
コンは再び銃口を頭に向ける
「っ!!」
「吐け、二秒待ってやる」
「2ー」
「解った!言う!言うから!」
コンは引き金に力を込めるのを止める
「何所だ?」
「あ…アーミー・ワーク…アーミー・ワーク武器開発だ!」
アーミー・ワーク武器開発会社、超大国の国軍等の装備を開発、販売している巨大組織。
歴史は古く、西部の1人のガンスミスの小さな店から始まる。
今は様々な企業を買収、合併している。
しかし、各国の企業の共同グループ、ジャパリグループには参加をせず、サンドスターが見つかった時からジャパリグループに参入し、セルリアンハンターズ等の装備支給等を行っている。
しかし、その武器開発企業と言う事もあり、サンドスターについては深く関わることが出来ず、最近、ジャパリパークが運営理事会に意義を申し立てるが、反応無し。
アーミー・ワークは運営理事会に裁判を起こすが敗訴。
しかし、サンドスターは絶対に手に入れたい用だ。
「お前やっぱり雇われか、アーミーワークの実働部隊は?」
「俺の情報を元に計画を練るつもりだ…俺が知っているのはこれだけだ、解放し…」
コンは男の首筋に注射器を刺し、中の液体を全て注入した。
「記憶処理剤を常備していて良かったな、コン」
「ああ、その通りだ…しかし、あの、アーミーワークが絡んでくると話がややこしくなってきたな」
「でも、コイツが本当のこと言ってるとは限らないぜ」
「まあ、確かにそうだな、でも一応これで情報漏洩を未然に防げたな」
その時だった
「施設内に敵対存在が侵入!直ちに非戦闘員は退避!戦闘員は研究棟へ迎え!」
そのアナウンスと共にサイレンがけたたましく鳴り響き、回転灯が回り出す。
「!早すぎる!一体どうなってるんだ!?」
「そんなこと言ってないで早く行くぞ!」
コンの手を掴みハブは早足で現場へ向かった。
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~研究棟内~
研究棟は制圧され、科学者達は人質にされていた。
「お前ら!ルーカスの居場所がわかる奴は?」
誰も声を上げない。
「…誰かが言わなければこの後5分ごとに1人消してく、さあ、早く答えろっ!」
リーダー格の男はその発言を放送で流していた。
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(これはマズい、早くしなければ)
コンは研究棟にハブと共に走っている、しかし研究棟はまだまだ先だ。
(間に合ってくれよ、メガネ…)
コンは走りながらリボルバーを握りしめる。
次回
突入
あとがき
木馬さん、まずは遅れてすいませんでした。
今結構リアルの事情が立て込んでいるので又、次の話を投稿するまで時間がかかるかも知れません。
すいません、
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