第2話「部活」
私は文芸部に所属している。つい最近コンクールが終わったばかりで、つい先日〆切間に合った記念で部員全員でお菓子パーティをした。〆切直前は十八時まで活動していたから、菓子パだけならすぐに帰れると思っていたのだが、先輩も友達も先生も、思った以上に喋るのが好きらしく、結局十八時まで部室でワイワイ騒いでいた。当の私も、楽しく騒いでいた。時間を気にしながらね。
そもそも私は、自転車で駅まで行き、そこから電車に乗り学校に向かう、という登校の仕方をしている。しかし、私の父は過保護が過ぎるのか、少しでも暗くなると自転車で帰ることを許してくれない。私はバスが嫌いだし、親を駅まで呼ぶのも忍びないから自転車で帰りたいのだが、そのことを伝えるとどうも不機嫌になられる。正直家族の中の誰か一人でも機嫌が悪いとみんなの空気が悪くなるかあらあまりこの話はしたくない。だからある日私は思い切って、父と二人の時にこの話をしてみたのだ。案の定、機嫌はあまりよろしくない。
「原付ならいいんだけどねぇ。」
だそうだ。我が家に原付を置くスペースはないよ。
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