友人Eの話


「うーん?怖い話?それは無いけど…こんなん聞いたことはあるで〜」



(ここで作者が飛びついたように教えてと話す)


(引き気味に話し始める)



「友達から聞いた話なんやけど、うちの学校のトイレ、出るらしいんよ。ほら、うちって田舎の方やろ?だから通学路が夜遅くなると暗かったりするわけ。だからか、夕方とかになったら放課後学校に残る低学年の子はあんまりおらんかったなぁ。中には怖いからってお母さんとかに迎えにきてもらう子もおった。え、羨ましい?やんなぁ…でもうちんとこはケチやから、自分で帰ってこいって言われててんw」



(私んとこもケチやったw と作者)


(ここで両者、自分家の家の愚痴で盛り上がる)



「話進めていい?おけ。でもほら、そういうのって高学年になってきたら収まるというか…よく言えば独り立ち、悪く言えば意地っ張りになるわけよ。だから、高学年の時はあんまり親に迎えに来てもらう子はおらんかったなぁ。そうそう、で、友達のことなんやけど。それを見た期間ってちょうどうちの学校で怪談とか怖い話が流行ってたんよ。そういう系の本とかもよく借りられてて。でもうちの学校って古いだけで七不思議とかないわけ。だから皆そういうの欲してたというか。そういう噂がしたかったのね?ある日その友達が図書室で怖い話集かなんかの本見つけたの。で、読み終わったあとに一番最後に変な文字が書かれていたわけ。え?その本どんなのって?実物がないからわかんないなぁ。多分文庫本かなんかやったはず。それでまぁ、その文字を見つけたわけよ。で、意味が気になったから借りて帰ったの。そしたらね。次の日。





なんでも、本の中で幽霊に会う方法とか言って、書いてあったのをマネしたらしいよ。

それから友達は変になっちゃって。授業中とか、休み時間とか構わずに急に叫ぶようになったの。え?なんて叫ぶのか?



そうやって。

それで、後からわかったことなんだけど、あの例の本。先生が見つけたんだ。一番後ろの文字もわかった。“鏡文字”って知ってる?そうそう、鏡に写したら読める文字のこと。それだったの。なんて書いてあったか?



だったらしいよ。ん?今その友達?確か、お母さんが精神病棟に入れたんだっけな。まぁ、とにかくそんな話。いえいえ!全然大丈夫!またなんかあったら報告する〜」


        20××年□月▲日 とある店にて

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