第2話 少女と骨
ゆっくりと目を開けると、目の前には
物語などに登場する死の神シェラザード が現れ、とうとう自分は死んでしまったのではないかと思いつつ、声も出せなかったが、
スケルトンが”
また、
少女は、スケルトンから声を
「お嬢さん、大丈夫ですか?」
少女は、
「そう、それは良かったです。立ち上がれますか?」
スケルトンは立ち上がり、少女もそれにならって立ち上がる。
そして、スケルトンは少女に向いて、語り掛ける。
「俺の名はソロモン・・・。この名を名乗ったのは、あなたで二人目ですが・・・」
片方の手を胸に当てながら、
頭をあげたスケルトンは、再度少女に問いかける。
「それで・・・お嬢さんは、どこのどなたでしょう?」
質問を受けた少女は、スカートの
「私は、クリスタル王国第一王女クレア・クリスタルです。以後お見知りおきを」
見事な挨拶を終えたクレアは、少し間を置きソロモンへ質問する。
「あの・・・、私・・・嵐にあって死んでしまったのでしょうか?ソロモン様・・・あなたは死神様なのでしょうか?」
「ふむ。クレアさんの質問は二つですね」
ソロモンは、肩の位置まで左手を軽く上げ、手を
「第一に、あなたは死んではいません。それに、転生もしていませんね。ちゃんと生きてます」
そして、中指も立てV字をつくる。
「第二の質問、俺が死神かという問いですが、答えはノーです。ノーと言える死神・・・ではなく、スケルトンやってます」
クリスタル王国の第一王女を名乗った少女へと明確に回答する。
「あと、ソロモン様という呼び方は非常に
急に砕けた口調になったソロモンに、少し
「分かりました。どうぞ私のことはクレアと呼んでください。私はソロモンさんと呼びますね」
そして、可愛らしい腹の虫の音が鳴る・・・クレアは頬に手を当て顔を赤らめた。
スケルトンのソロモンは、砂浜の上に、立派な造りをしたテーブルやイス、日よけを一瞬で出した。
「では、お互いの挨拶も終えましたし、食事をしながら少しお話でもしましょうか・・・俺は食べないけどね」
「ささっ、どうぞ。お姫様」
クレアは、目を丸くして驚きつつも
ソロモンは、少しだけ
「食事ね・・食事・・・かれこれ千年ほど食べてないからなぁ」
そして、ソロモンがテーブルに手を
「千年前くらい前のものだけど、食べられると思うよ。時間止めてあったし。口にあえばいいのだけど」
さらっと危険なことをいうソロモンであった。
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