第5話 距離がどーのこーの
8時と聞いて何を驚く? 普通の人は大抵そう言う時間だ。
「出たのが8時、着いたのが17時。であるから―――、20kmちょっとかね」
と強そうなおじさんの横にいた男が言う。
「に、20km―――! これじゃあ、チャンクとかそう言う問題じゃなくなる!」
よく話を聞くと、この世界には保有距離と言うものがあるらしく、もし家だとすると10km以上離れると消えたり何処かへ行ったりすると言うもの。
家に他の人や身に付けている道具が有れば30km以内であればいいのだが………、家にはスマホもなければ財布もない。つまり身に付けている道具が家にはない。しかも誰もいない。
鏡がせめての救いだったかも。
だから村の人たちは誰かしら家にいて、なおかつ30km圏内に居るようにしているのだそう。
まるでゲームのチャンクとか言うものみたいだ。
「………。詰みました?」
恐る恐る聞く。
「終ったか?と言う質問と一緒なら詰んでおる。だが、王ならどうにか出来るかもしれんな」
そう、カムの方を一同向いた。
「え、え。何でこっち見んの?」
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