第3話 巨大な何か

「うわぁぁぁぁぁああぁぁ!」

 巨大な何かが、私の前に降ってきたのだ。

 影になって見えないが、ただ、でかい。

「うわぁぁぁぁぁああぁぁ!」

 え、私と同じ叫びかた……?

「うわぁぁぁぁぁああぁぁ!」

「うわぁぁぁぁぁああぁぁ!」

 茶番劇かのように二人仲良く叫ぶ。

「ちょいまち。落ち着かせて」

 私はでかいのにそう言った。

「分かった」

「しゃべったぁぁぁぁあ!?」

 私はまた叫んだ。負のループか。


「ふぅ。やっと落ち着いた。で、どういうわけ?」

「君がどういうわけさ。急に飛ばされたって言われても……?」

 でかいのはそう言うと困った顔をした。

「じゃあ、ここはどこ?」

 私はやっと聞きたいことを聞く。

「ここはねー、えっと……、えっと……」

「分からない、か。じゃあ君以外生き物がいる場所は?」

 私はでかいやつの背中に乗せてもらい進む。

 ってあれ、森が深くなってない?

「ねぇ、どこに向かってるの?」

「え、言ってたじゃん。生き物がいる場所って」

「まってまって! 私みたいな人がいる場所に訂正するわ!」

 ここから始まるグダグダ劇はどうなるのやら。

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