第2話 飛ばされました

 おいおい。こんなのありかよ……。

 間違いなく飛ばされたじゃん。

 ふとポッケに入っているスマホを出そうとするが………あれ? どこやったっけ?

 再び家に戻る。

 そして3時間探した挙げ句、なかった。

「はぁ。しょうがない」

 私は鏡を掴んで家を出た。

「鏡よ鏡よ鏡さん。ここはどこ?」

「………」

 応答無し。

 困ったな。連絡手段が絶たれてしまう。

「鏡よ鏡よ鏡さん。ここはどこ!?」

 ピカッと光った。電源は点くらしい。

「ここは……、どこでしょう。地図と照合しましたがマッチする場所がありません。富士の樹海ならあり得ますが――、天気などは引き続きお知らせいたします」

 と切れた……。

 は? 樹海? てか、今朝までアレ○サみたいだったのに……?

 私はとりあえず太陽を頼りに進んだ。


「ああ! もう! 痒いわ!」

 蚊に刺されたのか、身体中痒くて痒くてしょうがない!

 出発して何時間たったのだろう。陽は大分真上に来てしまっている。

「そろそろ開けないかね!」

 そう叫ぶと目の前に影が飛び出した――…。

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