前のエピソード――文章の素因数分解

「ありがとうございました（アオにまけないキイロじゃないか）」

　パーフェクトブルーを極めた天上は、空飛ぶ命の大劇場上にあり！　掌に抱かれた黄色い花（アンチブルー）をワンカットに押し込めて、ショックと極采に調和を求めるために翼を求めよ。

　一人前に集う影と、聾す波形。ワーグナーのマイスタージンガーのごとく、黄金の風に鐘を鳴らし走り抜ける私は点Qだ。マンインターフェースにより寄せ集めたガラクタは、ミノムシすら倦厭する湾曲だからこそ捨象される。自閉、動く城なる検閲器官。

「せん、落としましたよ（との、おわすれものに）」

「あ、私のです（いかにも）。ありがとうございます、すいません（クロウであった。ほうびをとらす）」

　それになにがあったのか。ふるい分けられ万物腐る。ラッパに歌わせ顔は踊る表情に進化する。目標は、三年前の遠き追憶の回廊にあれ。

　最新六〇〇万年であった、難題の答えが暴走頭脳に宿り来る。一時三十分を右。真理の尾を引く迷宮にこそヒトの行動が生かされる。眉間こそ世界のへそなり。

　ふらりと落ちていった白血球の仮装は二十七分の一のロシアンルーレットでも、火の玉なれや、特攻隊血筋がいうことを聞かない。素晴らしく私も加わろう。社会性動物も夢見た、我らが発明品のトリクルダウンがこれであるゆえ。皮肉も日本漢字なら食える。

　われらが一色一糸の更新隊。足跡ごとに開く花弁の、お前の名前までも何という。改悪の言霊に産卵管がバッファとなって、ガードレールごとに秘訣の秩序を産み付ける。

　男は長可視光線を放ちながら、足取りに合わさる口角は梓弓。往くべき分岐も閉じられた扉も、フレームさえあれば前進の代謝だ。生理欲求など踏みしきることまたなずなに似て容易い。ガラパゴスよりも国内を目指そうぞ。

　一度ずつ膨れ上がるあの、あんなに晴れ晴れとしたキノコ雲も見るべき島もない波となり堕天する。ドップラー効果が唯一の法則系を独り言として特別警報に頼る。空爆にも耐える。一日の間でタイムマシンの針が遊びを行くそのひと時しか、進むことかなわぬ浮動座席集の申し子は来られないか。

　ハリボテに用はない。Z軸に成長を気づかせ上げた3Dがやっと一千人前の影を出力できた。一セットの目らがなんだ。こちら鏡に悪魔を映し、箱に希望と逆位相を贈る女、オーバー。エコノマイザーが入る余地には試供品じみた下地でも詰めておけ。

　恒星が気まぐれに吐いた思考に、また恒星が訂正風情を電波に乗せた。創造は十全な外骨格によるためそれすらmethをば円環するようヨルムンガンドを習わす。ポスト世紀末に焦るように、内蔵シェルターに風穴を開けておこう。

　今度こそ現在に至る東京オーラスには橙のユリが刺さるといい。三年だろうが一秒に、ガルガンチュアはいるだけで。そのためにつま先軌跡がフラクタルに次ぐ。文明に光り輝く神社仏閣モドキの冷気など、リモート親の一息がかき消して小銭も落ちた。すべて、一次感情はタイタニック号の二の舞と歌えるレベルに疵もない。

　そもそも点Ｑは、その凱旋をミクロ探検に用意していたのが大誤算。戯言はノイズ、ノイズは光のない脚やアクロバティックコードに丸呑み三昧。楕円体座標面はやはり広がりに広がりバリア・セラミドを展開するに足る。机上の空論とはいっても、人体のヒエラルキーすら胸に双子の反事実は影すら創り出すのだ。ゆけ！　爆発ののちの爽快感を期待して！