第2話

すると燃え盛る炎が地縛霊を包んだ。地縛霊はうぎゃっと言いながら手で炎を掻き分けながら振り払おうとしてた。は急にニヤッと俺の方を向きウギャアギャと叫び炎を振り払った。


はーやっぱりダメか、俺は呪力を長く練ることができない。だから術を発動しても直ぐに溶けてしまうんだ。さてせめて父さんが来るまではここを持ちこたえないとな。


次々と黒い球から悪霊に変わっていて数が増えていった。俺は符をどんどん投げつけ詠唱して術を発動していった。



霊力が高いわけでもないから俺は肩で息をしてへばっていた。だが悪霊は数人しか倒せていない。あーくそ自分の才能のなさが恨めしい、きっとうちの家に電話してきた人はもう終わったとと思っているだろうな。残念ながらこの有様だがな。というか俺の呪力を知っているんだから大量の幽霊を相手にさせるなよ。


すると駐車場に車を止めた父さんがしかめっ面でやってきた。


「やっぱりダメか..お前はもう下がってろ、あとは俺がやる」


そう言って父さんは父さんは符を持って俺の前に立ち


「まずは結界を張るか」


そう言って印を結んだ。


「あらゆる一切の正法を破壊せん毘那耶迦。諸の悪鬼神等は、皆悉く我が結界の処七里の外にでるな」


これは弘法大師空海が高野山を開設するにあたり唱えた呪文だ。すると神社を丸く白い霧のようなものが覆った。


相変わらず父さんの結界は分厚いな。俺のは触れたら壊れちゃいそうなのにな。


俺は父さんのと自分のを比べてがっくりしながら父さんを見た。


「これでいいな」


そう言うと俺と同じ火界種流暢に唱えた。

すると俺の時よりも大きな炎が当たりを覆った。

すると悪霊はうわぁーとか言いながら光の粉のように四散していった。そしてあれだけたくさん居た悪霊は一瞬で片付いた。


「報告に行くからな」


俺の方を一目もせずに依頼者の元へ行った。俺はその間自分の才能のなさに再び絶望した。


はぁー俺はなんで此の家に生まれたんだろう?もっと適任な奴いたはずなのに。そう愚痴りながら俺は雲で覆われた空を見た。



今俺は車の中にいる。俺は窓を開けてボケーと外を眺めている。俺は心が沈んでいて、歩きたい気分だった。


「父さんここでおろしてくれないか」


俺は河川敷の近くで悲しげなニュアンスで言った。ミラー越しに俺の顔をチラッと見てわかったと言って俺を河川敷の近くでおろした。俺は河川敷に入って江戸川をボート今でも自殺しそうな目で眺めていた。するといきなり目鼻立ち整った幽霊がふわっと俺の前に現れた。


俺はいきなりだったのでうわっと驚き腰を引かせた。するとその少女は俺のことを肩をぐらぐらとしながら


「自殺しちゃダメだよ、生きてればいいことあるよ」


必死の形相でその少女は言った。


「幽霊に俺の気持ちがわかるかよ」

自殺するつもりがないのにそう言って俺は横を向いてぶっきらぼうに呟いた。すると少女は遠くを見ながら悲愁感のある表情をして


「生きてないからわからないよ、でもね幽霊だからこそ生きてることって素晴らしいことなんだって分かったんだ」


俺はその言葉がなぜか納得した。幽霊だからこそか、まさか幽霊にそう言われるなんてな現実感があるな。まぁ幽霊のことは好きにならないけどな。


俺がそう思っているとiPhoneがブーと震えた。俺はなんの通知だと思い画面のロックを解除すると出会い系サイトに通知が来ていた。


もう来たのか、確かデータを入力して会社がマッチングするかすれ違いで表示されるかのどっちかだよな。可愛い人とマッチングしたらいいな。俺は女友達でもいいから女子の近くにいたい。まぁ最悪男でも友達になってくれればいいんだけど。まぁこれマッチングアプリだから同姓の可能性はないが。


俺は冷気を手に込めて幽霊の手を肩から離した時少女は目をぱちくりしながら驚いていたが俺は気にせず出会い系サイトを開いた。顔があった相手のプロフィールを開いてみてみると今目の前にいる少女の笑顔の写真が貼ってあった。


え?これ出会い系だよななんで幽霊の写真なんかがあるんだ。俺は説明を見ようとすると急に画面が変わりこれは幽霊の成仏を助けるアプリですと表示された。


いやいや成仏とか俺が1番嫌いなやつじゃん、そもそもなんで幽霊が表示されるんだ?

運営は人間じゃないのか?まあ、どのみちこのマッチングはやめるか。


そう思い承認しないボタンを押すと、拒否すると死にますがよろしいですかと画面に小さく表示された。


いや拒否したら死ぬってサクラよりブラックじゃねーか、まぁ嘘だな。でも待てよ運営が人間じゃないなら可能性としてちょっとでもあり得るか、仕方ないこのマッチング受けるか。


俺はOKボタン押して承諾した。するとブーともう一つのiPhoneが鳴った。すると少女はニコニコしながらiPhoneを見た。


数分経ち少女は咲くような笑顔になり、よろしくねと言った。俺は人に殺されるのは嫌だったのでよろしくと嫌々な顔で言った。


はぁー成仏か、成仏させようとすると過去に成仏できなくて恨まれた過去があるからな慎重にいかないとな。さっさと成仏させて解放されるか。この幽霊からはかなりの力を感じるから成仏を強制にさせるのは無理だろう。


少女はニコニコしながらじゃ家に帰ろうと言って俺の手を引っ張った。


「やっぱり神様の言うこと聞いて半年待った甲斐があったよー」


いや運営神様なのかよ、道理で生死を左右することができるんだな。拒絶しないでよかったわ。危うく死ぬところだった。というか神様なら俺がどいう人物なのか分かっているよな。なんで成仏を俺に頼んだんだ?俺は一回失敗してるのに。幽霊が見えるからか。それとも下心がないからか?どっかの中二病みたいに。


「半年も待っていたのか?ずいぶん待ったんだな」


「うん、神様にこのアプリ使えば思い残りを一緒にやってくれる人が現れるはずだからって言っていて」


「それが俺だったてことか、まぁやれることなら協力するわ」


俺は幽霊に対する嫌悪感は出さないでやれるところって言うところを強調して言った。風が前髪を揺らしながら少女は目を細めて芙蓉のような笑顔を浮かべながらありがとうと言った。俺はその笑顔に目が釘付けになった。幽霊でも美少女なことには変わらないからな。



俺は暫く少女のことを見ていると、少女はどうしたの?と疑問を浮かべた表情した。俺は内心慌ててたが言葉と表情は冷静に


「可愛かっただけだよ」


おれはゆうれいにたいしてなにを言っていんだよぉぉぉぉ。恥ずか死ぬわ。


少女はリンゴのようにみるみる顔を赤くしていった。なに怒っているの?成仏させる前に俺が死んじゃうの?俺は心のなかで言わなきゃよかったと後悔した。



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