幽霊の君に恋をする
作家目指すもの
第1話
俺は学校を1人で淡々と帰っている。
「ねぇー私のこと見えてるんでしょ。構ってよー」
俺は黒髪で顔が埋まっている女の声を無視した。
はぁー目合わせるなんて迂闊だった。まさか教室で授業を覗き込んでいて、俺が窓を見てたら目があって、見えると確信されてつけまわされてる。
俺はとりあえず結界の強い公園に入ることにした。公園に入った瞬間付き纏っていた幽霊は情けない声を上げてずっこけてた。俺は心の中で大笑いしながら公園の奥のベンチに腰掛けた。
今のでお分かりかもしれないが俺は幽霊が視えるし、声も聞くことができる。だけど俺は幽霊が嫌いだ。あいつら人が視えるとわかると成仏させてもらえると思って近づいてくるんだよ。
俺はそれで一回だけ成仏させてあげようと思ってできることをやってやったんだよ。だけど失敗してそれで逆恨みされて呪われたんだ。それから俺は幽霊を嫌いになった
とりあえず飽きるまでこの公園で過ごそうと思い俺は財布をリュックから取り出して自販機の前まで行き緑茶のボタンを押した。俺はペットボトルを取り出しキャップを回して取ってごくごく飲んだ。
やっぱりちょっとした苦味があって美味しいな緑茶は、日本人に生まれてきてよかったとこの時だけは感じる。
俺はリュックの置いてあるベンチに戻って、おじさんのようによっこらせと言いながら座った。俺は携帯ゲームをやろうと携帯の電源をつけると、ホーム画面に見知らぬアプリが入っていた。
みかけ的に出会い系か?俺こんなアプリ入れてないんだか、消そうかな。でも待てよ俺は高校生になったのに未だに友達ゼロ。要するに出会いがないってことだ。俺だって彼女を作っていちゃいちゃしたいという普通の高校生としての願望はある。
俺は結局アプリを開きプロフィールを入力した。俺は入力を完了してふぅーと息を吐いて緑茶を再び飲んだ。出会い系アプリの説明を読んだ。
このアプリはすれ違った人マッチングされます。それ以外では当社が勝手にマッチングさせます。要するにすれ違いがいだとこっちの選択肢がないってことじゃねーか、それって欠点だらけじゃねーか。
俺はまぁあんま期待しないで待ってるかと思い、アプリを閉じてゲームをし始めた。
空が夕焼けに染まっていく、俺はその夕日を見て綺麗だなと思いながらゲームがひと段落したんで俺は帰るかと思い公園を出た。公園を出ると先ほどの幽霊は姿を消していた。やっぱりあの幽霊も他のと変わらないか。まぁ強い幽霊からはすぐに逃げてるけど。家に着くと使用人の人がドタドタと玄関前まで歩いてきた。
「おかえりなさいませ」
上品にお辞儀をしながら言った。そして俺の荷物を見てそれは私が持っていきますと言って強引に荷物を取ろうとした。
「大丈夫ですよ斎さん、自分で持っていきますから」
俺は持ってかれそうな荷物を離さないように引っ張りながら言った。
「主の子供のお世話をするのも私の役目です」
そう言って狐の尾を出して目一杯引っぱてきたので俺は自分の手元からさらりとバックが離れて斎さんのもとにバックいった。そのまま斎さんバックを持って俺の部屋に入った。俺はいつものことなので特に気にすることもなく靴を脱ぎ自分の部屋に入り、ベットに寝転んだ。
斎さん主の子供をお世話するのも仕事ですって言ったけど俺もう高校生なんだよなー、子供っていう歳じゃないよな。ていうか父さんの式神なんだから、父さんにビシッと言って欲しいな。
すると襖を急に開けられた。品よく正座をしながら斎さんが透き通るような声で、
「好紀さん主がお呼びです」
俺はまた修行かと思いながらわかったと返事をすると斎さんはすーと襖を閉めた。俺は符を斜めがけの鞄に入れて靴を部屋から出して、夕日が沈みそうな空の下俺は庭に出た。庭を出ると何処かのお坊さんを思わせるスキンヘッドの難しい顔をした父さんがいた。
俺は若干飽きらめ混じりなニュアンスで
「父さんまた修行なの?」
「そうだ、今回は実際に霊物を滅しにいくぞ」
『いや、まともに符を使えないのに霊を滅しにに行くって無茶すぎだ。大体俺陰陽師目指すかないんだか、確かに昔は憧れていたでも俺には才能がないことに気づいて俺は陰陽師になることを諦めて、青春を送ることを決意したのだ。
それなのに父さんは後継ぎだだからって俺をこうやって修行の場へ連れて行こうとする。はっきりいてその期待がいい迷惑なのだ。怖くて言えないけどな。
俺はそんなことを思いながら父さんの後をついていき、車に着くと俺はそれに乗った。暫くすると霊気の乱れを感じた。俺はとうとう来ち待ったかと思いながら件の場所に先に父さんは俺を下ろした。そこは人の手があまり入ってない廃神社だった。今すぐにで霊物が現れそうな雰囲気だ。俺は片手に符を持ちいつきていいように準備をした。すると時空に穴が開いたように黒い物体が出てきて、少ししてそれは形を変えて餓鬼の姿になった。俺は素早く手印を結び
「ノウマク.サラバタタギャナテイビャク.サラバ.ボッケイビャク.サラバタ.タラタ.センダ.マカロシャダ.ケン.ギャキギャキ.サラバ.ビギンナン.ウンタラタ.カンマン」
俺は不動明王の火界種を唱えた。
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