第35話
俺はマッカンを買い終えて、屋上に向かった。
するとねるとマネージャー達が楽しそうに話している。
男一人で入りにくいが入らないと呼ばれた理由を話されてないからまた呼び出されるのがオチだ。しかも今度は放課後の可能性もある。そうするといつも目立っていない奴が三人の美少女と一緒にいるってだけで目の敵にされる可能性がある。
つまり早く用件を聞いて話を終わらせたい。
俺は三人が楽しそうに入ってる中にはいった。
すると一斉に俺のことを見る。
どうしよう楽しく会話してるのにあんたみたいな邪魔物がいて楽しめないじゃないとか言われたら。
俺たぶん泣くな。
「こうくんの話をちょうどしてたんだ」
なんだ俺の話しか、なら混ざっても大丈夫だな。
「まさか、君があの黄金世代の右のエースだなんてね」
ポニーテールのマネージャが俺をじろじろ見て言った。人をじろじろ見るなって親に教わらなかったのか。まぁ気持ちはわかる今の俺は弱者モードだからな。
「確かに県選抜で全国制覇したが強豪に投げてたのは小池だぞ。俺は弱小に投げていただけだ」
するとポニーテールの女子が俺にずうっと近付いて
「なに言っているの?140キロ台のストレートにカットボールとツーシム切れのいいスライダーを使って芯をはずす投球は確かに小池くんに比べれば地味だけど大体投げたし合いは完封してなさたじゃない。少し野球を知っていれば凄いなんてことはわかるわ」
どうやらマネージャーを俺はなめてたらしい、マネージャーなんてドラマとアニメの影響を受けて青春したいとかいう脳内お花畑な奴がやると思っていたからだ。
もう一人の栗色の日とはどうだか知らないが鼻差の内容はわかっているぽいから最低限のことは知っているだろう。
というより顔が近い鼻息が当たっているし、いい匂いがする。これが女子の香か。
匂いを堪能しているとねるが俺とポニーテールの人の間にはいって般若のような顔で俺を見てきた。
いや怖いよねるその表情は怖いよ。俺何かしたっけ。
「こうくんでれでれしすぎ」
どうやら自分の友達に欲情するのが許せなかったみたいだ。
『違うも思うけどな、まぁこれについては自分で考えるんだ。』
自分で考えろと言ってもな間合いいやこの事に関してはまたゆっくり考えるとしよう。
「でれだれはしてないぞ、あと本題に早くはいってくれ」
休み時間も残りわずかだ。早く言ってもらわないと5限めに遅れてしまう。
「うちの野球部にはいってくれない?」
「ねるには聞いたと思うが夏だけだからな」
俺は一年中野球をするのは嫌だ冬とかトレーニングとかしてからだ筋肉痛になるからな。
すると栗色の髪の子がよろこびを露にした顔をしながら
「これで栗沢先輩に誉めてもらえる。本当だったら人数合わせだけだったのにこんな大物がつれたんだもん」
やっぱ人数合わせなのか、でもこのマネージァー達なら部員なんてすぐに集まりそうだが。
「はぁ~これで野球部にはいろうかと私達目当ての人たちとおさらばできるわ」
たしか今年は粒ぞろいの世代だと聞いている。それだけ本気だから色恋にかまけている人は入れたくないんだろう。
それだけ本気で大会を戦うってことだな。
「とりあえず無事入部したし自己紹介しましょうか私は桃井凛隣の栗色の髪の子は白石萌花よ」
「俺も自己紹介した方がいいか?」
俺は自己紹介は苦手なのでいつも最低限にしてるからできるだけ部活でもしたくない。
「いやしなくてもいいわ、だけど部員のまえでは自己紹介よろしくね。なぜか名前が有名なのに顔がを知らないという人が多いからね」
俺はとうとうたいして仲良くないやつには名前を覚えていても顔は忘れるらしい。
どんだけ平均な顔をしてるんだ俺は。
自己紹介のことを考えてると憂鬱になりながらも昼休み終わりまで十分前になったので、俺は弁当をかたずけてリュックしまいねる達に先にいってるぞと言って、屋上のドアを開けた。
にしてもまさか俺の情報を知っているとは、俺は全国大会では主にリリーフとしてでてたからあんまり目立っていないはずなんだが。
筋金入りの野球好きなのだろう。
俺が新しい変化球を投げたらどんな顔をするか楽しみだ。
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