第25話

俺たちは駅に着きちょうど電車が来たので乗車して、空いてる椅子に座った。

テスト前なのでねるはこちらに話しかけずバックから教科書を開き真剣な表情で勉強し始めた。

相変わらず真面目だなねる。まぁ俺も勉強するだけど。

俺もリュックから教科書を出した。

寝るに教わった部分は復習しとかなきゃな。

ちなみにねるは教科書をパラパラとめくりながら読んでる。ねるは本当に確認程度の勉強だ。

俺は山張った数学の公式を一つ一つ丁寧に確認している。やっぱりねるに教わってもできないものはできないので山を張ることにしたのだ。

俺たちは無言で教科書を読んでいるとあっという間に平和台に着いた。

俺は教科書をリュックにしまい、ねるの方を見ると一足先にカバンにねるは教科書をしまっており電車を降りていた。

俺も急いで降りてねるの隣に並んで学校に向かった。

「こうくん復習ちゃんとした?凄い形相で教科書見てたけど」

俺どんな顔で教科書見てたんだよ。私気になります。

「ああしたぞ、妹に目が死んだ魚みたいだよと言われるぐらいには」

するとねるは手のひらを口の前に当て驚いていた。

「こうくんが数学そんなに勉強するなんて驚きだよー。でもそんだけ留年はしたくないってことだよね」

妹と同級生の兄なんて妹からしたら恥でしかないからな。

「まぁ妹と同じ学年は流石にやばいし」

ねるはうーんと顎を掴んで首を傾げながら

「多分同じ学年だったらそれそれはそれで優香ちゃん喜びそうだけど」

そんなにブラコンなのか?俺にはそう見えないが。お兄ちゃん何留年してるのとか呆れながら言いそうだし。

そんことを思っていると学校に着いた。

俺たちは下駄箱で靴を上履きに履き替えて、教室に向かう。

教室には入るといつものざわめきどこのふう風のように真剣に教科書とにらめっこしていた。

普段うるさいのにこいう時は静かなんだよなー。中学の時は変わらずうるさい奴がいたが、

この学校は腐っても進学校1人も騒ぎやしない。

俺は教科書と睨めっこをしている智に挨拶をした。

すると焦りと苦渋の表情を浮かべた智が顔を上げた。

「好希余裕そうだな。ねるに教わってれば余裕か。ずるいぞ俺は1人で数学と格闘していた間にお前はねるとイチャイチャしながら勉強してたなんて」

そう言って智はふてくされた表情を浮かべた。

「はぁー途中から優香が乱入してきて2人きりで勉強なんかしてないぞ」

すると智は今度は自虐的な笑みをして

「両翼に美少女とか現実は残酷だ」

俺は項垂れてる智を無視し自分席に座った。

あーなると面倒だからな智は。なぜこんなに差があるのだ俺の何が悪いんだとか言って愚痴をこぼし出すからだ。

俺は自分の席に着くと数学の勉強をし始める。

するとあっという間に休み時間が終わり数学の先生が入ってきた。

うわーあの顔何人の生徒が赤点取るのか楽しみにしてる顔だな。てことはいつもより難しいですってことか。まぁまだ一回しか受けたことないけど。

俺は配られたプリントを見えないように裏返しにして始まるのを待った。

はじめという声でみんなが一斉に髪を裏返して問題を解きはじめた。俺は緊張しながらも問題解く。

おこれって山張って寝る教わったところだ。某CMみたいなことを言って出だしは順調だなと思った。

俺は難しい問題は捨てて寝るに教わった部分だけを解くようにする。

ねるにここでるよと言われた部分だいだいでてる。ねるすげーな。さすが学年Top20に入るだけはある。

俺は数学をこんなに解くのが楽しいと思ったのは初めてだ。俺は鼻歌を歌いながら問題を最後まで解き終えた。

少し時間があったので俺は寝ることにする。

数分たち先生の終わりという声と共に俺は顔を上げて後ろから回ってきた答案用紙を前に回した。そして始めという声と共に俺は問題を解きはじめる。

いきなり教えてもらったところが出たぞ。出たしからよさそうだな。

赤かも教えてもらった場所だとどこかの某cmみたいなことを言って問題をズンズンと解いていく。

やばー楽しい、数学でこんなに解くの楽しいの初めてかもしれない。ハハ俺に敵なしか。

数学を早めに解き終わり俺は寝る態勢に入った。

解くのは楽しかったが全ての問題が解けたわけじゃない。まぁ多分60点超えてるかもしれないくらいだろう。俺はねるみたいに満点は狙ってないからこれでいいんだよ。

そんなことを思っているとチャイムが鳴った。

俺は後ろから回ってきたプリントを前に回す。

テストが終わるとクラスの異様な雰囲気が瓦解した。

「テスト終わった後寝てたでしょちゃんと合ってるかどうが確認しなきゃだめでしょ」

ネルはプンスカという音が出そうな感じで言った。どっかのアホの子かよ。

「俺は一回気になりだすと止まらなくなるから確認しなくていいんだよ」


「あー確かにそういうところあるねこうくん」

ねるは妙に納得した顔をした。

「まぁそいうことだ。多分赤点はないから大丈夫だ。」

これで赤点だったら俺は進級できないだろう。

そして妹と同じ学年になりました!

笑えないなもうそれ妹のこと妹と言えなくなるな。まぁ優香を監視できるならそれでもいいか。

「こうくん今留年してもいいと思ったでしょ。わたしはこうくんと一緒に卒業したいんだよー」

そんなこと言われたら俺は勉強またがんばらなきゃいけなくなるじゃん。

あとなんかすごく照れるんだが。

俺は次のテストが始まるまでねるとの会話を楽しんだ。



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