第20話

ピンポーン

インターホンの音が部屋に響く。どうやらねるが来たみたいだ。

俺は勉強を途中でやめて玄関に向かった。玄関に着くと俺は鍵を開けてドアを開いた。

「お邪魔しまー、死にそうな顔してるよこうくん」

ねるはお邪魔しますという前に俺の顔を見て心配そうに俺の顔を見つめながら言った。

そんなに俺の顔やばいのか、死んでる相当だぞ。

「ちなみにどんだけひどいんだ?」


「こうくんが英語長時間勉強してた時の顔くらい」

あーそれは相当ひどいな。俺はあの時に一回鏡みたが顔が真っ青だった。

あん時はまじでキツかった。英語はもう勉強したくないくらいに

「まぁあれだ上がっていいぞ。一応お菓子も買ってきたからな」

ねるは目を細めた笑顔で本当?嬉しいと言った。

あー好きだなその笑顔。

誰だよ俺の頭の中で呟いたやつ。最近妙な夢もまた見るようになってきたし。あれって誰かの記憶なのか。内容覚えてないからなんとも言えないけど。

ねるは靴を脱いだ後靴を揃えて育ちの良さを感じさせた。

「お邪魔しまーす」

ねるはまるで自分の家かのように迷うわずに奥の部屋に向かった。

ちなみになんで俺の部屋で勉強しないのかというと狭すぎて窮屈に感じるからだ。

俺も後から部屋に入ると恥に置いておいたお菓子の入った袋をテーブルに持ってきた。

服らから俺はアルフォートとMelitykissを出す。

するとねるは目を輝かせながらアフォートを見て

「うわーありがとう、私の好きなチョコ覚えてくれたんだね」


「まぁあれだけあのチョコばっかし食べていればな」

ねるは勉強するとときも授業前もよくこのチョコを食べている。どうやら何かをやる前にこれを食べるとやる気が出るらしい。俺がマッカンを飲む理由と同じだな。まぁ俺はやってる最中に飲んで気合いを継続させるんだけど。

俺はマッカンをプシュッという綺麗な音を立てて、一口飲んだ。

ねるはアルフォートを開けて綺麗に包みをとってパクッと齧った。

「んーやっぱり美味しい」

ねるは満足という言葉を体現したような表情をしている。そのままパクパクと全部食べた。

俺はホットチリ味のポテトの袋を開けてそれを一枚掴んで食べたら、ねるが勉強始めようかと言ったので俺はノートを開いて、マッカンをプシュという音で開けた。

はぁーいよいよ数学か、俺は今苦渋の表情を浮かべていることだろう。

数学なんて滅んでしまえばいいのに。

「こうくん数学なんてなくなればいいとか考えてるよね。数学無くなったら建物は立たないし、パソコンも使えなくなって原始的な生活に戻ることになるよ」

なんで思っていることがわかるのかはこの際置いといて、数学がなくなったら確かに不便だな

だがやりたい奴だけがやればいいと思うのは俺だけじゃないだろうよ。

「まぁ数学の大切さはわかった。俺は関係ない人生を送るがな専業主夫になるからな。受ける大学も数学ないし」

ねるはハァーとため息を吐き呆れたように肩をすぼめた。

「大学で数学どのみち勉強することになるよ。

だがら高校レベルの数学は覚えないとダメだよ」

うわーまじかよ、大学でも数学やらなきゃならいのか、大学行くのやめようかな。いやでも大学に行かないとお金持ちに会える可能性は低くなるし行かなきゃダメか。俺はどうしても働きたくない。働けないんじゃないぞ、働きたくないだけだからな。

「とりあえず始まるか、ここがわからないんだが」

ねるはどれどれと言いながら数式を読んだ。

「一次関数y=ax+bにおいて、定義域を-1≦x≦3とするとき,yの値域が1≦y≦4となるように,定数a,bの値を求めるんだね。a>0ならば右上がりの直線、a<0ならば右下がりの直線だよ。

これがヒントだよ」

そうなるとa>0の場合は

関数は増加であるから、(-1,-1),(3,4)を通る。

よって-a+b=-1,3a+b=4

これを解いてa=4分5,b=4分1でa>0を満たす

a<0の場合

関数は減少だから(-1,4),(3,-1)を通る

よって-a+b=-4,3a+b=-1

これを解いてa=-4分5,b=4分11

これはa<0を満たす

これであってるか、参考書をペラペラまくっていたねるに聞いてみる。

ネルは俺のノートに書いてある数式を真剣な目で見て、やがて俺の方を笑顔で見て

「あってるよー、やっぱやればできるんだねこうくんは」

そう言われて俺はなんだか嬉しくなりながらも恥ずかしさもあって窓を見た。

それから分からないところはねるに聞いて時々ポテチを食べながら数学を進めていった。

あそうだ優香にラインするの忘れてたわ。

そう思い俺はねるに少しだけ時間をもらい携帯をとってきて今家でねると勉強しているというラインを送った。

それから勉強を開始して12分ぐらいだっただろうか。俺は時計を見て少し休まないか?となるに言った。

「うーんまあまあ進んだしいいよ」

すると俺は足を伸ばしてテーブルの上に上体を置いた。

疲れたわー、これテスト範囲はまだまだあるんだよな。なんで今回に限ってこんなにテスト範囲広いの俺を殺すきなのか。

すると突然玄関のドアが開きどたどたした足音がして襖がばっと開かれた。

そこにいたのはねるを親の仇みたいに睨みつけてる優香だった。









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