第10話

あれから1週間が経ったが覚えのない記憶が蘇ることや、頭の中に声が響くことはなかった。

俺はいつも通りねると一緒に登校して、教室に入った。

すると智がうなだれている。

「どうしたいつも以上に鬱陶しい雰囲気出してまたフラれたか?」

智は悲秋感のこもった目をしながらこっち向き、

「なんでわかるんだよ、わかっているのになんでそんなにひどいこと言うんだよ」

俺ははぁーと息を吐いて、

「いつも通りだからだ。いい加減勘違いして告白するのやめたら」

智はいつも自分のことが好きなんじゃないかと思って好きになり玉砕する。

勘違いを止めれば傷つかなくて済むのだから提案をしてみた。

「普通毎日挨拶してくれたら好きだと勘違いサフだするだろう」


「今回はそれが理由か、挨拶なんて俺とねると美波でもやるぞ、要するに好きじゃなくてもやるって事だ」

俺は自分を引き合いに出してちょっと中良ければ誰でもするって事を伝えた。

「いや、お前と長濱さんは仲良いだろうがと言うよりほぼ付き合ってるよな。いいなー幼馴染、おまけに美少女で勉強もできる。今度数学を教えてもらうんだろう?」

いやこいつ何を勘違いしてるんだ。俺とねるは一般的には仲がいいが付き合ってるような仲の良さじゃない。それとねるは俺と釣り合わない。なんで俺が勉強教わること知ってるんだよ。

「なんで俺が数学教わること知ってるんだ?」


「好希の席の近くの人の会話が聞こえてきた。」


「自分のこと話してるんじゃないかと思って盗み聞きしてたのか」

俺は呆れた表情を浮かべながら言った。

「なんでわかるんだよ、お前超能力者なの?」


「いや、智の普段の女子しか考えてない行動見ればわかるわ」

智は項垂れながら俺ってそんなにわかりやすいのかと言った。

だが何かも思いついたのか聡は目を輝かせて

「俺も数学長濱さんに教わるらないか?」

残念だな、ねるは複数の人間には教えないんだ。自分の勉強が疎かになると考えてるだからだ。

かつてねるに教わろうとした2人組のなると仲良い友達がいたが断ったくらいのレベルだ。

「無理だと思うぞ、ねるは1人か教えない主義だから」


「ずるいなーお前、俺も数学さえどうにかなればいいのなー」


「いや智全教科赤点ギリギリだろうが、全教科やばいだろう」

聡はふっと笑い、俺は赤点超えればいいんだよと吠えた。

いや赤点越えればいいって目標点低すぎだろう

赤点って1が付くかどうかギリギリなラインだぞ。

「まぁ数学頑張れよ、次赤点だと1確定だが」


「余裕の笑みを浮かべやがって自分は長濱さんに教われるからって」

ねるに教われることはみんなから見たら羨ましいかもしれないが、休憩とらせてくれなかったら結構鬼なんだぞ。

「ねるに教われることは最大の喜びだ。」

口が勝手に動いた。おいそんなこと言うと勘違いされるだろ。

「やっぱお前ねるのこと好きだったんだな」

ほら勘違いされたじゃねぇーか。年がら年中女子のことを考えてる奴にそんなこと言ったらこうなるよな。口が勝手に動いたと言ってもウソだろと思うだけだし。ねるに教わって数学で点数取れるのは喜びだって意味で言おう。

「ねるに教わったら数学点数取れるだろうという意味で他意はない。」


「そう言う意味にしておいてやるよ、俺も長濱さんあわよくばと思ってるしな」

信じてなさそうだな、後なる狙ってるって多分お前じゃ無理だよ。と言うカナルはイケメン以外釣りあわねぇ。幼馴染みとして俺が認めた相手以外は許さないぞ。

「お前じゃ無理だよ」

すると智はにっと笑いわからないぞ意外にイケメン好きじゃないかもしれないからなと言った。

知らないのか、ねるがイケメンアイドルが好きなこと。ねるは熱心にジニーズのアイドル応援してるんだぞ。まぁ言わないがな

するとチャイムが鳴ったので聡は自分の席に行った。

友達と談笑していたねるが自分の席に戻ってきた。

「ねぇーこうくん真方くんと何話してたの?」


「ねるに数学教わるという話をしてた。後そうだ一応聞いとくがもう1人教わるのは無理か?」


ねるは迷いもな眼差しで俺を見て無理だねと言った。

だよなーまぁ智どんまいだな、美波にでも教わるんだな。

「わかった一応聞いてみただけだから別にいいが」

するとねるは視線を落とし何かを呟いた。

俺は別に大したことじゃないだろうと思い聞いたりしなかった。

ドアが開く音がし伊賀先生が入ってきた。

「授業始めるぞ」

チョークを持って奈良時代の年表書きながら言った。

俺はプリントを開き授業を受ける準備をする。

ねるを見ると真剣な眼差しで伊賀先生を見ていた。

ねる興味がある授業が始まるスイッチが入ったようにそれだけに集中するよな。

まぁ伊賀先生の授業は人物にもフォーカスを当てて面白いんだけど。

すると伊賀先生はさっそくいかんなく自分の知識を披露した。

伊賀先生は知識を披露してもそれが知ってるだろうすごいだろうと感じではなく自然に出してきて、縦と横をうまく繋げるのでわかりやすい。

俺は気づいたら伊賀先生の授業を一言一句聞き逃さないように授業を真剣に聞いていた。



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