第3話

俺たちは教室に入ると、1人の美少女が俺たちを見て騒ぎ出した。

「あーねるとと好希だ。相変わらず2人で登校なんてラブラブだよねー」


俺は眉根を寄せながら美少女の美波を呆れながら見て、


「俺とねるはそんな関係じゃないぞ」


ていうかこれいつも言ってるよな、いつになったらわかってくれるんだやれやれ。


ねるを見るとラブラブと呟きながら頬を赤く染めながら呟いている。


なんで頬染めてるんだよと言おうとしたら俺の心の中から言うなと命令された。俺は心の声に従って言うのをやめた。


「そんなんだと、誰かにねるちゃん取られちゃうよー」


「そうだぞ俺が取っちゃうぞ」

知らないうにのような髪型をした青年が途中から入ってきた。心の中で誰だよお前という声が聞こえた気がした。俺も誰だかわからないんだが。俺がキョトンとしているとその青年が話しかけてきた。


「そんなんだと本当に狙っちゃうぞ、俺は狙った獲物は逃さないからな」


「いや、誰だよお前」


「へ?あんだけ女の子について語り合ったのに忘れたのか」


「俺にそんな記憶はないが」


「まあ、語り合ったのは嘘だがな」


あっけらかんとした表情で青年は言った。

嘘なのかよ、つくならもうちょいマシな嘘つけよ。一緒に帰った中だろうとか。


すると俺の頭の中にある記憶が浮かんだ。

ああ、そうだこいつ聡だったわ。名前が賢そうなのに女子のことばっか考えてる年中恋するどうしようもないやつだ。


「思い出したしたよ聡、お前いい加減どんな女子にも告白するのやめたらどうだ」


「なんで知ってるんだよ」

ガクッと項垂れながら聡は言った。


「てことは私もいつか告白されるのね嫌だわ」


「安心しろペチャパイに興味ないからな」


聡フゥッと鼻で笑い言った。あいつ地雷踏んだな。


すると美波は不機嫌な顔に染めて、筆箱をおもいっきり聡に向かって投げる。


「痛、何すんだよ」


当たった手をさすりながら聡は美波を睨みつける。

「あんたがペチャパイとかいうからでしょ、だいたいデリカシーがないからモテないのよ」


ふんとはなをならしながら目が起こってますよと言う感じの目をしながら言った。


「俺は紳士だぞ、悔しかったらもっとでかくすることだな」

う言うと美波は智の近付きビンタした。

それから言葉の応酬が始まる。


「あいつら出会ってから一ヶ月しか経ってないのに仲良いよな」 


「そうだねー、まるで夫婦漫才みたいだね」


俺のことをちらっと見ながらねるは言った。


「そういや覚えてる幼少期の頃、私いじめられててそれをこうくんが助けたの」


幼少期助けた。ピンとこない、そんなことあつたけな。すると頭が痛くなり思わず座り込んでしまった。すると幼少期の記憶が蘇ってくる。

ねるが心配そうに俺の目線に合わせて座り込んで心配そうなまで見ていた。


「大丈夫だねる。後思い出したわ確かいじめてたグループが好きな人がねるに告白して、それをねるがふって逆上していじめたんだよな。それを見ていた俺がたまたま助けたんだよな」


「あの時のこうくんはカッコよかったなー」


ねる目をキラキラさせてあの頃の俺に憧れてるような顔をしていた。


「今はカッコよくないのか」


「今は私が起こさないと起きないし、授業中は寝てるし、ダメ人間だからね」


なんか言ってることが妙に胸にぐさぐさ刺さってくるな中学の頃は真面目に勉強してたが、高校に入って内容が難しくなったら俺早々と勉強することを諦めたからな。朝もゲームばっかしで起きれなくなったし、ねるにお世話されてる気分だ。ついでに勉強教えてもらえないかな。

あ、だけどねるは校見えてスパルタなんだよな。やっぱりで自力でどうにかするか。


そう思うと同時にチャイムが鳴り俺たちは急いで席についた。数分たって先生が入ってきて朝礼を始める。


「あー今日は報告がある。露出狂が近くに出たから気をつけるように」


だるそうやに言って、そのあとは定型文を言って朝礼は終わった。


ていうか怠そうにやるなよ、面倒くさいのは分かるが、だけど露出狂はどこで出たとか女子にとっては重要だろ。そこんとこ詳しく話してくれないとな。


そんなことを思っているとねるが椅子をこちらに向けて、話しかけてきた、


「露出狂どのへん出てると思う?」


俺は顎に手を当てしばし思案顔になって考えあと、


「少なくても俺たちが通ってる道は出ないと思うぞ、人通り多いしな。だから心配し泣けてもだ丈夫だと思う」


するとねるは安心したようにな表情を見せた。


「たとえ現れたとしても俺が通報するから安心してもいいぞ」


「そこは俺が守るからじゃないの」


「露出狂に守るもなにもないからな見せてくるだけだし。通報するのが1番手っ取り早く終わらせる方法だろ」


「でも守ってあげるって言って欲しかったなー」


ねるは何かを小声で呟いた。


なにを呟いたか聞こえなかったが大したことじゃないだろう。とりあえず次の数学当てられたら教えてもらえるようにお願いしよう。今日はなんだか当てられるような気がするんだよな。


「ねるお願いがあるんだか、今日の数学当てられたら教えてくれないか?」


「いいけど、アイス一個奢ってね」

目を細めて芙蓉のような笑顔を浮かべながら言った。俺は時々見せるその笑顔が好きだ。ああ、可愛いなねるがもし誰かのものになったら俺は耐えられないだろう。


『実際に耐えられなかったしな』


ん?なんだ?最後の言葉は俺考えてないはずなんだが。まあいいかとりあえずアイス一本で奢って教えてくれるなら万々歳だ。


ねるは俺がなにも喋らないことに不思議に思ったのかこうくん大丈夫ーと俺の顔の前で手を振っていた。



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