第13話:第1章-10
「……
「誰に聞いたと思う?」
──魔法剣とは武器に属性魔法を
習得すると、
私の目標──
第八階位に
だけど、その
……誰も知らない……エルミアにだって、まだ話してはいないのにっ!
黒髪の青年が私を評する。
「君は少し
「っ……! なら、どうすればいいって言うのよ!」
「その助言が
「…………」
そういう気持ちがなかった、とは言わない。
けど……剣をひき
「
青年は
「
「……
「冗談のつもりはないよ。君には
何のてらいもなくそう話す青年。本気みたいだ。
……ほんと、何者なのだろう、こいつは。
どうして、会ったばかりの私をここまで評価してくれるのだろう。
両親も、親族も、血の
私は、ずっと、ずっと、ずっと一人で……これから先も、一人で……強くならないといけないのに。
青年はテーブルに両
「ま、そう深刻に考えなくてもいいよ。
「サクラ? ハナとルナ?? ……エルミアの推薦???」
私は思わず言葉を
『サクラ』『ハナ』『ルナ』。
この名前……確か冒険者ギルドの報告書で読んだ……まさか、ね。
私は立ったまま珈琲カップを手に取ろうとし──青年が新しく淹れ直してくれた。
一口飲み、おずおずと
「……『サクラ』って、【盟約の桜花】の団長さんじゃない?」
「ん? 知ってるのかい?」
「……じ、じゃあ『ハナ』って、
「そうだね。数ヶ月前、迷都へ行ったら副長のタチアナも
「……………」
意識が遠くなる。
三人共も現冒険者の頂点とも言える
そんな人達の師であり、関係者!? この青年が!?
残っていたショートケーキを
ここまで来たら、最後の一人についても聞かないといけない。
「…………『ルナ』って【
いや、まさか、ね。
けれど、青年はカップと皿を重ねつつ、あっさりと頷いた。
「そうだよ。今じゃ僕よりも
──【天魔士】
それは、魔法士の頂点にして至高の存在だ。いうなれば……大陸最強後衛の
もう、訳が分からない。
そうこうしている内に、
「さて、腹ごなしに
……落ち着いて、落ち着くのよ、レベッカ。
この男が何者かは分からないけど、取っ掛かりが欲しいのは事実だし、コツだけ聞き出してみて、それが有効なら
エルミアも、私を気にかけてくれてたみたいだし。……推薦って何よ。事前に言ってくれてもいいのに。
心中で
すると、青年は
「……何のつもり?」
「全力で攻撃してきてくれていいよ。ああ、花達が
「へぇ……
──風が
「行くわよっ!!!!!」
私は
そして、地面すれすれから、逆
普通なら、この一撃で
──が、
「!?!!」「おっと、危ない」
私の斬撃はあっさりと青年に
それでも、
激しい金属音。
愛剣が悲鳴を上げ、いつの間にか、
青年は左手で眼鏡を直しながら、賞賛してくる。
「
「くっ!!!」
これは模擬戦だ──という考えがなくなり、至近距離で
が──駄目。
「思ったよりもずっと練り上げられている。レベッカは
「舐めない、でっ!!!!!!」
叫びつつ後退し、剣を真正面に構える。
……この男、私よりも遥かに強い。おそらく、私の父よりも。
でも、私は負けられないっ! 負けられないっ!!
地面を強く強く
私の愛剣をペーパーナイフがあっさりと
「ん~? 普通の連続突きだとつまらない。
「これでっ!!!!!!」
青年の
これは──
──次の
……嘘、でしょ……?
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