第56話 ますかけ

「あなたの目の前に見えているセカイは不確かなものと思いませんか?」


ますかけ線を両手両足に持つ男が話しかけて来る


「あなたが毎日味わっている※の味って本当の味?」


あたしは歩道脇でどう答えて良いのか困る


「あした、あなたの人生が明るいと思いますか?」


(あたしは人生は輝かしいものと思ってるけど、口に出せない)


「あした、太陽が昇ると思いますか?」






「いいかげんに、目をさまします」「そうざます」「きっと、そうでございます」「あしからずでございます」「ます、ます、ますます」


ます調をあたしが連発した途端、ますかけの野郎は駆け出し逃げていった


その跡に、ひっそりと佇む背の高い薔薇色の服を着たあたなとの出会いが訪れ 話しかけてき ます


うまくいきますよ 賭けますか? 底の自分!?

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